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  コロナ禍とシニア (Part II)  ・・・ (2020/04/19)


 私は2011年に心筋梗塞で入院して以来、健康管理に気をつけている。毎朝、体重と血圧などを計測して記録を取っているのだ。そこから分かったことの1つが、体重増加と血圧上昇とには相関関係があるということ。退院時のから7〜8kgを落とした(入院前からすると10kg程度落としたかも)。・・・ 体重を落とす方法については「こちら 」をご覧ください。

 せっかく落とした体重をなんとか維持しようと思い、毎朝の記録に69kgをボーダーラインと設定した(70kgとしてしまうと、たまに超えてしまうこともあるだろうからと、一歩手前をラインとしたのだ)。そうした計測をかれこれ10年近く続けているので、原因と結果の法則?つまり何をしたら体重が増え、何をしたら体重が減るのかを経験則として知ることとなった。

 それがだ、ここへ来て体重が徐々に上がってきたのだ。外出自粛宣言が出て、外出が減ったこともあるのかと思い、毎朝30分程度のノルディックウォーキングもしてみた。それでも上昇傾向がゆるやかに続いている。何故なのか理由を考えてみた。


 理由が分かった。パートをやっていた家内が、相手企業の都合でその仕事が休業となったからだ。それまでなら、午前中だけのパートのあと、区の施設でヨガ教室に参加したりして、帰宅が昼過ぎということも多かった。それが今は朝からずっと自宅にいる。すると二人分のランチを作ってくれるもので、私もしっかり昼食を取ることになる。
 以前にも、このホームページに書いたが、基礎代謝の減ったシニアが三食しっかり食べたら痩せられないことを。(それまでは昼は軽食、例えばクッキーとコーヒーだけ、といった具合だったのが)家内が料理してくれる食事をしっかり取るようになり、1日のカロリー摂取量が上がったことが原因だった。



 アベマスクと呼ばれるものが、まもなく配布されるようだ。布製で洗って何度も使えるものだという。当家の場合、花粉症の私のために家内が使い捨てマスクを1箱(50枚入り)を以前から買い置きしておいてくれていた。ゆえに、マスクを買いに急ぐ必要もなかった。
 今回の騒ぎでマスクを大事に使わなくてはという思いが出てきて、開封済みの箱の方に残っていた数枚のマスクをしばらく使い回しをしてみることにした。というのも、このコロナ騒ぎ、いつまで続くのかが分からなかったからだ。もし1年続くとなれば、新品が1箱(50枚)あっても足らなくなるかもしれないと思ったが故だ。

 たまたま自宅に消毒用石鹸というのがあった。そこで使い捨てマスク(不織布で出来ている)を一日が終わる際に、洗って、干しておくようにした。薄手の布なので一晩すれば乾く。不織布とはいえ、何度も洗うと表面が少し毛羽立ってくる印象。これを見て思いだした。昔の人は赤ちゃんのために木綿の古い寝間着などをおむつに加工し、再利用した。なんども洗うと繊維が毛羽だって柔らかくなって、むしろ赤ちゃんのおむつに最適なのだと聞いたことがある。



 テレビを見ていた家内が、外出自粛要請が出て以降、なぜスーパーがこんなにも混み合うのだろうと言った。私の推測では、学校が休みになってしまった子供達、さらには夫までもがテレワークとやらで自宅で仕事をするようになった。いままでなら、昼は奥さん一人が昼は適当に済ませていたであろうランチが、子供はいる、夫はいる、では食材の消費量が増えるのは当然だろう。

 私の家では、同級生の一人が、ある頃から(毎年新米が出るころに)お米を贈ってくれるようになった。さらに娘のダンナが新潟出身。けして実家が農家ということでもないのだが、これまたお米を贈ってきてくれるようになった。

 前述のように、10年前から体重管理をするようになり、もう1つ分かったことが、(昨今のお米は栄養分が豊富なのか)ガッツリご飯を食べてしまうと痩せないことが分かった。そんなことから、ご飯を炊くのは夕食時のみ、それも夫婦二人で1合で済んでいる。

 毎年友人と新潟の親戚からお米が贈られてくる。食べきれないのになぁ〜、と当初は思っていたお米も、ここへ来て緊急時の食料備蓄となった。従来同様の消化率なので、いまあるお米だけで数ヶ月は買わずに済みそうだと家内は言う。これもまた、心のゆとりとなった。






 若い世帯では、リモートワークということで夫が自宅にずっといるので、夫婦間のいざこざも、いやがおうにも増えているのだとか?そこへ行くと我々夫婦の間には時間をかけて作ってきた絶妙なバランスがある。

 例えばだ。ある時、それまで使ってきた掃除機が壊れた(アイリスの製品は内臓しているモーターがよく壊れる)。次に何を買おうかネットで調べ、家内に提案した。すると家内が、「どれでもいいわよ、あなたが使うのだから」と。ヤラレタ(笑い)。実際に買ったシャープの掃除機を使うのは私の仕事となった。しかし今まで通り洗濯は家内がいつもやってくれる。どうやら、洗い方、乾し方、衣類を畳んでタンスにしまう一連の動作に、自分なりのやり方があるようだ。 
 そういえば、下着や靴下をランダムにタンスから出して着ていたら注意された。いわく「まんべんなく使うよう、手前から取れば良いように並べて収納してありますよ」と。


 料理はずっと家内がやってくれてきたが、ここへ来て、時々私が作るようになった。というのも家内の時々の料理で、味にイマイチ感を感じたのだ。自分ならこう作るのにと思う。ならば自分で作るしかない。実際に自分で作ってみると、これが美味いのだ(笑)。それを家内に言うと、「なんなら毎日やってくれてもいいわよ」と笑いながら言った。そんなことで、自分が食べたいと思うようなものをテレビの料理番組などで見つけると、私が提案して晩ご飯を作らせて貰うことにしている。

 推測だが、主婦が料理を作るのは日課(義務的?)としているのに対し、夫が作る料理は趣味であり遊びであるからだろう。主婦が作る料理は、栄養バランスであったり、その日その日スーパーの食材の値段などを勘案しているのだろうが、夫はそんなことは意に介さない。食べたい物が、多少高かろうか気にもしない。半ば、学生時代の科学の実験気分である。

 こんな具合に、夫婦二人で暮らすようになって、それなりの新しいバランスも出来てきた。



 まあ私のこのコラムをご覧になって分かるように、私にとって文章を書くことは、まったく苦にならず、むしろ楽しみとなっている。外出自粛要請前から、友人とはメールでやりとり、というのが多かった。つまり外出自粛要請が出る前から、もっぱら会話するのは奥さんとだけで、それは以前も今も変わらない。

 誰とも話しをしなくとも、散歩などのための外出さえ制限されなければ、心理的な鬱積感もない。夫婦二人の生活ももう何年も続いている。シニアは、いわば徐行運転をしている車みたいなもの。スローライフはシニア夫婦には似合っている。




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