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426. 自分が参入したいと思う「業界」がどんなところなのかは調べておいては? ・・・ (2024/04/14) 

 私が中古車輸出を始めたきっかけは、アメリカの大学に留学していた時の同級生の一人がガーナ人であったこと。そして(それまでに欧州はほとんど回っていたのですが)アフリカ大陸へは行ったことがありませんでしたので友人のいるアフリカ・ガーナに行ってみようと思った訳です。ただ、特にその時は中古車輸出をやろうと思ってガーナに行ったわけではありませんでした。

 中古車の輸出に目が向いたのは、たまたまガーナ(首都のアクラ)市内を友人の車でドライブしていて見かけた日本のトラックがきっかけでした。地球の裏側のガーナまで日本車が輸出されていること(どういう経緯でこのトラックは、西アフリカのガーナまで来たのだろうか?)に感動したのです。


 それが2010年の1月のこと。帰国して、中古車輸出ってどうやるのか調べ始めました。当時は、ソフトバンク系の会社でカービューという会社があって、そこが輸出向けサイトを運営していました。そこが加盟希望者向けのセミナーを毎月開催していたので、申し込んで参加しました。しかし参加してみると、言っていることが(輸出なんて簡単です、儲かります、といった)甘言ばかりで、とてもそのまま信用出来る内容ではありませんでした。そこで自分でもいろいろ調べ始めました。

 いろいろ自分でも調べてみたのですが、一番手っ取り早い情報入手方法はこのカービュー社の説明会。ならば納得がいくまで何度でも参加してやろうと、確か時間を置いて3〜4回(4月〜7月頃)参加したかと思います(複数回参加したのは私くらいかも?)。
 最終的に判断出来たのは、私が参加した中での最後の回に、実際にこの会社の「輸出サイト」に加盟している人がお話をしてくれたからでした。彼の話しには納得が行き、これならば私にも近いレベルが実現出来るのではないかと感じた訳です。

 同年8月に古物商の申請をして、9月から加盟して以下のサイトを始めました。初めての注文を貰ったのがたしか10月、東アフリカのウガンダからだったかと思います。ここが私の中古車輸出の原点でした。(つまり、構想から実現までに半年経っていました)



 当時は良い時代で、この「輸出サイト」運営会社が、輸出を始めるに際しての必要事項を学ぶための加盟者向け講習会をしてくれていたのです。また、当時は、東アフリカ市場が活発に動いていて、釣りで言うところの「入れ食い」とまでは大げさですが、割と簡単に輸出がスタートできた時代だったのです。

 現在はと言うと、今から始めようとする人にとっては、こうした未経験者でも比較的簡単に輸出が出来るような市場もなさそうだし、また初心者に手取り足取り教えてくれそうな会社もありません。
 たとえば、輸出仲介者サイトの1社、CarFromJapanは手の掛かる未経験者に指導するつもりはない様子。実際にイナム社長が「もはや未経験者が簡単に輸出を始められる時代ではない」と発言したことからもそれが伺えます。

 ※ もっとも加盟時研修を請け負うTCVという会社に加盟し、50万以上もの講習料を払ったが、役には立たず、まったく売れなかった。
   結果、1年で退会した、という静岡の方もいらしたので、こうした研修も、必ずしも役にはたたなさそうです。
   (恐らくは、実際に中古車輸出をしたことが無い人が教えているのでしょう)
   うがった見方ですが「どうせ辞めてしまうのだから、せめて講習料だけ取ってやろう」ということのようにも見えてしまいます。


 それにしても、昨今私に「中古車輸出をやりたい」と言って来られる方は、何を見て、やりたい、と思ったのでしょうか? それも、どうやら「簡単に出来そう」というイメージをその情報源から得た様子。前回も私のホームページに書いたように、もしそうならば(私などに聞かず)簡単だと言った人に聞いて貰えば良いのに、と思うのですが、、、。


 そうは言っても、どこで情報を入手したら良いのかすら分からない人にために、糸口をご紹介しておきます。

 どこの業界でも、「業界新聞」 というものがあるはずです。中古車業界(輸出業界ではありません)にも数紙ありますが、とりあえず「どんな業界なの?」というあたりを知って貰うのに適当かと思います。それが「ユーストカー NEWS」です。


 しかも便利なのは、この業界紙は、「インターネット経由」でも読むことが出来るのです。

 特にこの号では「我々はこの掌の上で商売をしているのだ」という特集ページまで用意してくれています。もしあなたが中古車輸出をしたいと思っているなら、まずは中古車ビジネスの世界があって、その中で中古車輸出の世界がある訳ですので、この図を見て、その位置関係を学んでおくと良いでしょう。


 


 私としては、中古車輸出の同業者を増やしたくない、と思っているのではなく、むしろ「話し相手」として同業者に居て欲しいと思っているのです。ただ、過去お教えした方は、ついてこれませんでした。(多分、ネットビジネスと捉えていたからでしょう???)

 ここはやはり、「自助努力」をして貰って、少なくともリアルビジネスとして「中古車オークションへの加盟」までは自分でやっていただかないと、身につかないと考えます。

 当時の私に出来て、若い世代の方に出来ないわけはないと思います。 出来ないとすれば(私の理解では)それらの方々あまりにネットにのみ頼り過ぎるから (ネットですべてを済まそうとしているから)かもしれません。詳しい人(業界におけるプロ)を訪問し「頭を下げて教えて貰う」ことが必要なのかもしれませんね。

 ・業界紙の会社を訪問したり、オークション会社を訪問してみるのもいいし、乙仲さんを訪問して見るのもよいでしょう。
  (多分、最初は、面倒くさそうに扱われるでしょうが、、)

 ※ それで思い出しましたが、私が中古車輸出を始めた時、まずは「乙仲さん」に挨拶をしておこうと、横浜山下町にある会社さんに手土産持参で訪問しました。管理職の方がお二人相手をしてくれました。いわく「電話で挨拶を貰うケースはあっても、実際に手土産持参で訪問してくださったケースは私が始めてのケース」と恐縮していました。
 以降、仕事がやりやすかったのは(何かあれば、電話すれば、適切に対応してくれたのは)この時の訪問の成果だと思っています。


 あなたが中古車輸出の世界に参入した際には(どこかオークションに加盟した上で)、是非、私にお声がけください。 楽しみに待ってま〜す!





<編集後記>
 ご存じのようにゴルフ用具を揃えるには、それなりの費用がかかる(安いものでも10万円くらい)。そうしたお金を使ってゴルフクラブ他を揃えてはみたものの、あまりに上手くならない(ゴルフは上達するのに時間がかかる)ので、ゴルフをするのを諦めてしまう人が少なからず居る。(私の中学時代の同級生にも、そうした人がいて、始めてはみたものの上手くならないので、自分にはゴルフのセンスがないものと理解し、ゴルフ用具は捨てた!と言っていました)なんと勿体ない!)

 けしてスポーツが得意でもない私が、それも50歳を過ぎてから始めたのに、なぜゴルフが長続き出来たのか考えてみました。出てきた結論は、「ゴルフが本当に好きだったから」です。好きだったからこそ、なかなか上手くならなくても、辛抱強く練習場に通えたのです。
 同様な質問をゴルフ倶楽部の仲間にしてみると「なかなか上手くならないからこそ、努力のし甲斐があったのだ」と言っていました。なかなか含蓄のあるお話しですよね。


 中古車の輸出を始めようと思っても、(ゴルフ同様に)簡単に輸出が出来るようになる訳ではありません(私の場合、準備に半年かかっている)。恐らくは、何事でも同じなのでしょうか、必要なのは「本気度」なのかもしれない、と近頃思うようになりました。

 私の知る範囲の経験、知識をお教えすることはやぶさかではないのですが、過去の私の経験からすると、付いてこれない人ばかりでした。結果、私が考えたのは、「まずは本気度を見せて!」ということ。1つの目安が、自分でいろいろ調べ、行動をし、オークションに加盟出来る状態までを自分一人でやってみせてくれれば、同業者として一緒に苦労をわかちあう相手として受け入れたいと思います。

 というのも、本当の苦労はここから始まります。オークションで「買いたい車が全然買えないのだけれど」どうしたものか?とか。つい「高買い」してしまった、がどうしたら良いだろうか、など。日々ビジネスを進めていく上での悩みは尽きないものです。そうしたお互いの悩みを相談しあうことで、長く続けるビジネスが出来ようというものと考えます。




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