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424. 副業でも中古車輸出は出来るの? ・・・ (2024/03/31) 


 時々届く問い合わせについて、ここ私のホームページ(ブログではありません)に見解を述べさせて貰います。

1.ネットだけで仕事が出来ないだろうか?

2.副業として中古車輸出が出来ないだろうか?


 まずは「1.ネットだけで仕事が出来ないだろうか」について

 ネットだけで取引をするにしても、また副業として中古車輸出をするにしても、前提として、商材である中古車の「仕入れ」が自分で出来る必要があります。そのためには、

@ 古物の取り扱い許可が必要となる
 昨今、ネット取引を商売(eBayなど?)をやろうと思う人が多いようで、昔(14年前)私が取得した時は地元警察署に申請して2週間ほどで許可が貰えましたが、いまは1〜2か月かかると聞いています。

A 中古車オークション会社に加盟する必要があります。
 漁港での競りでもそうでしょうが、プロ集団に「素人」がまじってくるのは困るので、すくなくともプロ集団の中で一緒に競りに参加出来るレベルの知識・経験がないと参加を認めてくれません。中古車の競りでも、加盟するには「古物を取得したのち1年を経過したうえで」という規定を持つオークション会社が多いのは同様の理由からかと思います。

 仕事(商売)としてやっていくには、コンスタントに商材としての中古車を仕入れなくてはなりません。その前提として、通える範囲にあるどこかの中古車オークション会社に加盟する必要があります。その際「保証人」を1〜2名たてる必要があります。ネットだけでビジネスをしたいと思っている人は、ここでも壁に突き当たるようです。このあたりも、中古車売買の世界は古く、整備工場のおっちゃん達が手掛けたビジネス領域であるがゆえに、保証人も立てられないような人は信用されず、加盟して欲しくないのだろうと思います。

 ここまで読んで貰うだけで、中古車輸出はインターネット普及以前からあった業界であり「ネットビジネスではない」ということを理解して貰えるでしょうか。



 次に「2.副業として中古車輸出が出来ないだろうか」について。


 過去、中古車輸出をやっていた人達の中でお二人、副業で中古車輸出をされていた方を知っています。
 お一人は茨城にお住いの彫刻家の女性。もう一人は都内にお住まいの方、個人で水道工事屋を営んでいる方でした。いずれも、本業以外で現金収入がそこそこコンスタントに入る仕事と思ってを中古車輸出を副業にしたようでした。

 結論的にいいますと、お二人とも、1年程で撤退していったと記憶しています。恐らくは、副業で出来るほど中古車(販売)輸出は”簡単ではなかった” ようです(特に仕入れが難しい?)。本業として中古車輸出をしても思い通りにならない人も多いなかで、副業といった本腰を入れなかったビジネスが儲かるほど現実は甘くはなかったのかと思います。


 在庫販売について。
 あなたが八百屋さんで、今日は「キュウリ」が売れると思って仕入れても、買い手は、あなたが売っている「キュウリ」には興味がなく、「トマト」を買いたいと思えば、「トマト」を持っている売り手から買うでしょう。
 こんな具合に、何が売れるかは相手が気ままな消費者ゆえになかなか掴み切れません。そこでベテラン八百屋さんは、何か一品に頼ることはせず、バランス良く様々な野菜を仕入れて(品揃えをして)商いを行うわけです。それが在庫です。

 ※ ちなみに街中の中古車屋さんの場合、販売したいと思う台数の「倍」の在庫をしろ、と言うのがセオリーのようです。ネットの場合はもっと少なくて良いとは思いますが、実際はどうなのでしょうか。 



 ※大阪在住で、私と同世代の方が北米向けに中古車輸出をされています。
   3社ある海外向け輸出サイトすべてに加盟され、さらにはご自身でもこうした販売サイトを持っています。
                  
                    ※ お忙しい方ですので、直接お問い合せなどしないでくださいね。

 

 なお、一旦、輸出用に仕入れた車は、様々な制約があって国内に転売する、ということが出来にくい状況があります。つまり仕入れのやり直しがしにくい領域なのです。どうしても売れ残った場合には「損切り」 と言って、売れない在庫を原価を切ってたたき売るしかなくなるのです。(儲かる以前に、損をしない仕入れ、在庫は、とても難しいのです。)


 繰り返し、副業について説明します

 私は北米向け輸出を始めたばかりであるが故に、現在の売上は副業レベルです。つまり本業が「年金受給者」で、副業が「中古車輸出業者」といった感じです(笑)。ただ、早い時点で年金と副業収入が年金と同レベルに、さらには中古車輸出収入が本業レベルになれば良いなと思っています。

 ちなみに、私がコロナ明けに今まで手掛けたことのない市場、北米向けに中古車輸出が出来るのは、本業としての10年超の経験(初期は東アフリカ、中期はニュージーランド)があるが故に出来ていることと認識しています。そんな私からしてみると、以下の理由から、最初から「副業として」立ち上げたい、というのはまず無理だろうと思います。

 一番難しいのが、中古車の見極めです。必要な情報は、「@ どの国」で、「A どんな車種が」、「B いくらで売れているか」といった情報が必要です。単に(例えばアメリカ向け輸出であれば)以前アメリカに住んでいたことがある、程度では役にたたないでしょう。現地で、どんな車が売れているのかを知るには別な情報収集が必要でしょう。
 また、よしんが @ A が分かったとしても、売って利益が出る金額で仕入れられるとは限りません。なぜなら、仕入れは「競り」という方法で行われますので、希望の価格で仕入れられるという保証はまったく無いからです。

 あと、車のコンディションについてですが。我々が扱う中古車は、少なくとも5年〜10年経っている車ゆえ(北米向けはなんと製造から25年以上経っていないと米国では受け入れて貰えない)少なからず問題を持っている車です。簡単に言うrと何の問題も無い、という車は存在しないと思ってください。参考にとオークション会社が車を査定して「出品票」なるものを閲覧出来るようにしてくれていますが、これが結構バラつきがあるのです。
 というのも出品票のベースとなる情報は、出品者(中古車を仕入れてきて、それを売りたいと思っている人)自身が記入するので、価格的にマイナスになるような情報は隠す(場合によってはごまかす?)ような書き方をしてくるケースもあるもので。

 つまり「出品票」および「車輌の写真」はあくまで「売る人が作った情報 」で「買う人が知るべき情報」とは異なるのです。このため、実際に自分の「目」で車を見て(現車確認)をして判断する必要があると私は思っています。それがゆえ、毎週決まった曜日に自宅から2時間かけてオークション会場まで出向いています。

 ※ どういう訳か、オークション会場は郊外にあり、ほぼゴルフに行くのと同じ距離感 で考えておく必要があるかもしれません。

 商材(中古車)の見極めにはそれなりの経験が必要で、そうなるまでには「副業」レベルでの仕事量では経験が積み上がるまでに、損が積み上がる可能性があるでしょう。(本業として始めた人が、副業的に移行することは可能でしょうが、逆のケースは無いと思います)



 最後に。
 もしあなたの周りで、「中古車輸出なんて簡単だよ」とか「自宅に居て簡単に輸出が出来るよ」という人がいたら、私などに相談せず、その人に「どうやったらそう成れるの?」と相談してください。





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