315. 後発白内障手術 ・・・ (2020/08/16)
私が白内障の手術を受けたのは2017年の9月でした。私のページにも紹介しているように、それはそれは世の中が明るく見えたものでした。これほどの効果のある手術、自分自身でも、とても納得し、誰か私に手術を受けるべきかどうか相談してきたら、「是非受けると良いでしょう」と答えたでしょう。
それから3年、最近ゴルフをしていて、なぜか遠くにモヤがかかったような感じでした。朝が早かったので「朝もや」かな?と思っていました。しかしそうした状況が続いたもので、お世話になっている眼科医を訪ね、検診して貰いました。結果は、「後発白内障」ということでした。詳しくは以下に「日本白内障学会
」の説明を抜粋、紹介しましたが、簡単に言えば白内障になったレンズを除去し、人工レンズを挿入した際に微量の細胞が残っていて、それが増殖して視界を遮るようになってきたのだ、ということでした。(こんな状況になるまでには術後3年たっていました)
手術と言っても、とても簡単なもの。眼科医が自分の医院がお盆休みで身が自由になるのを利用して、設備のととのった(かつて白内障手術を受けた)病院に出向いてくれ、施術してくれました。もとよりこの病院の眼科部長は同じ医学部の後輩にあたる人で、普段から定期的に病院に研修に行っているようでした。
さて、皆さんは眼底検査用の器機をご存じでしょうか?そんな形状の器機の前の椅子に腰掛け治療を受けました。治療といってもメスを入れるとかではなく、眼内にレーザー光線を当て、濁りの原因になった細胞を消し込む作業でした。両目に施術を受けても、ほぼ5分程度で終わりました。
※ 以下は「日本白内障学会
」ホームページより
白内障手術を受けると、白内障以外に眼の病気が無ければ、ほとんどの患者さんでは見え方(視機能)が改善します。しかし、白内障手術後しばらくすると視機能が低下してくることがあります。その原因の1つに、後発白内障と前嚢収縮があります。これらは白内障手術後において発生頻度の高い合併症ですが、通常、簡単な外来治療で良くなりますので心配はありません。後発白内障の原因と治療法についてご紹介します。 |
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原因 水晶体は水晶体嚢という透明な袋に包まれています。近年行われている白内障手術では、水晶体嚢の前面(前嚢)を円形に切開し、水晶体嚢の中身を超音波で破砕吸引し、残した水晶体嚢の中に眼内レンズを挿入します。しかし、術後しばらくすると、水晶体嚢の中に残っている水晶体の細胞が増殖して水晶体嚢を濁らせてしまいます。軽度であれば症状はありませんが、進行すると眼内への光の透過性が落ちるため、視機能が低下します。これを後発白内障といい、術後5年で約20%の患者さんに発症するといわれています。点眼薬の使用や眼内レンズの形状を工夫することで進行を遅らせることが可能になってきましたが、現在のところ完全な予防法はまだありません。 A 治療 治療法としては、レーザーを用いて濁ってしまった水晶体嚢に孔を開け、眼内に光が入るようにすることにより視機能は改善します。レーザー治療は痛みも無く、短時間で終わりますので、外来通院での治療が可能ですが、混濁の程度が強い場合は入院による手術加療が必要になることもあります。レーザーレーザーで破った水晶体嚢の破片が目の中に散らばるので、ゴミが飛んでいるように見える「飛蚊症」という症状が出ることがありますが、徐々に改善します。まれに炎症や眼圧上昇、網膜剥離などの合併症を起こすことがありますので、治療後に痛みや見づらいなどの症状がでた場合には眼科医に相談しましょう。後発白内障は一度治療すれば再発することは稀です。 |