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 経営者の責任の取り方  ・・ (2023/09/17)


  こちらは日経新聞のオンラインニュース、毎日私のスマホに、当日の新聞の中からめぼしいネタをメールでリマインドを兼ねて送ってきてくれるその1つだ。




 これを読んだ時にまっさきに思い出したのが、知人の公認会計士、佐野さんから聞いたことを。

 当時、私は資産33億円の財団法人の経理を担当していたが、正規職員が数人しかいない世帯だったために、私がなんでも自由に出来でしまう環境だったのだ。これでは内部牽制もなにもあったものではない。そこで大学時代の友人が近くにオフィスにある生命保険会社にいたので、相談してみた。そこで紹介されたのがこの佐野さんだった (この生命保険会社の監査を担当していた)。信頼出来る彼のような外部の人にお願いをして、私が良からぬことなどせぬように監視して貰うためだった。(ちなみに料金は、その生保会社に行った時についでに立ち寄る形でよければ、という条件で、破格のお友達料金にして貰った)

 さて、話しは佐野さんとの雑談の中で聞いた話し。佐野さんは公認会計士事務所の責任者でもあるので、大手企業何社ものトップとお付き合いがある。ある日その中の1社のトップから相談があったのだそう。お話しをお聞きし、返事をしたのが以下だったそうだ。


 専門家ではない社長が考えて「これはどうみても違法だよな」と思うものが、専門家である私(公認会計士)に相談されてみても、違法ではなくなることはありません。それはやはり違法です。ただ、企業間競争というものがあって、やらざるを得ないこともおありでしょうから、ここはご自身で判断されてみてください。その上で、もしそのことが露見した時には、きちんと責任を取る覚悟だけはあらかじめお持ちになっていてください。本日のお話しは私は聞かなかったことにしますので、と。


 損保ジャパンの社長、ビックモーターのやっていることがクロだということはうすうす分かっていたようだ。それでも、優良案件を他社に取られたくない一心で、一旦中断した取引の再開を指示したのだそうだ。これが公になった訳だから、責任を取って職を辞するしかないだろう。ただ、その後のニュースを読んでみると、金融庁もこのことを問題視していて、どうも社長だけの辞任ではすまないようで、会長もこれを黙認したということで、一緒に辞任となるような流れなのだそうだ。




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