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エンジェルフライト(国際霊柩送還士) |
この本を読んでみると、羽田空港の片隅にこの会社の出先事務所があり、海外から戻ってくる遺体は、まずは処置室に持ち込まれるのだそうだ。
海外で亡くなった方も、それぞれの国で対応がかなり違うようで、アメリカの場合などは、葬儀の時に立派な棺桶にご遺体を寝かせ、親族、友人が故人との別れを惜しむ。この場合にそなえて、アメリカの葬儀社には、ご遺体を防腐処理する専門家がいて、死化粧までほどこしてくれるのだそうだ。
かたや、発展途上国で人が亡くなった場合、それも事故で亡くなった人などの場合には、事故の状況のままでビニールの遺体袋にいれられ日本に送り返されてくるようだ。こうした時に、この特種な葬儀社の出番となる。事故などで変形したご遺体を、顔や体が、少なくとも遺族が見てもショックを受けないレベルまで修復し、ご対面を用意してくれる。こうした状況に遭遇した親族でないと、この時の心情はわからないかもしれないが、どんなに救われることだろうか。
我々夫婦のようなシニアが海外に出る時には、まずは旅行者保険の「死亡」に対する保証を受けられるようにしておくべきだろう。なぜなら、遺体を海外から飛行機で運んで貰うにはそれ相当の費用がかかるのだからだ。また、身内の人に、万が一の場合、旅行者保険はかけてあるにしても、どう対応して欲しいのかを伝えておいた方が良さそうだ。
私などは、遺体を飛行機で運ぶのは大変だろうから、息子にでも現地まで来て貰って、現地で荼毘にふして貰うと良いのかな?と考えたりする。ところが、宗教に寄っては、遺体を火葬する習慣の無い国もあるのだそうだから、なんとしても持って帰らざるをえない場合もありそうだ。いずれにしても、そうした時にこそ、こうした専門家達の出番で、「どうしたいのか」だけはっきりさせておけば、その希望に添ってなんとかして貰えそうだ。
今回の「国際霊柩送還士」なるお仕事、この国際化の時代には、誰かがやってくれないと困るお仕事ですね。感謝!!