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  フィンランド首相がわざわざ来日して 岸田総理と会談(5/11)した理由  ・・・ (2022/05/15)




 サンナ・ミレッラ・マリン(Sanna Mirella Marin) は、フィンランド・ヘルシンキ出身の政治家で第46代フィンランド首相です。(フィンランドには、首相の他に大統領もいます。ちなみにこちらは男性です)

 
 マリン首相にインタビューしたNHKの解説員が、「今回の訪問、日本以外にどちらの国に行かれますか?」と質問していました。これに対してマリン首相は、「今回の訪問は日本だけで、公務が終わったらフィンランドに帰国します」と答えていました。これを聞いていて思ったのですが、どうやらNHKの解説員は、なにゆえフィンランドの首相が日本だけを訪問してくれたのかその意図が分からなかったようす。

 フィンランドの国会議員の知り合いがいて、フィンランドにも2度ほど行ったことのある私の推測では、以下のようなことからではないかと思っています。





 こちらは日本ビール株式会社のホームページに紹介されていたものです。説明として、「日露戦争で旧ソビエトに勝った軍人として北欧三国で有名。以前はフィンランド産でしたが、現在は日本で製造」とありました。


 もう少し詳しく説明しますと、フィンランドは隣国旧ソビエトに何度も侵略され、国土の割譲を求められ、さらには賠償金まで取られるという辛い目にあっています。そんな経験を経て、「フィンランダイゼーション 」という方針を決め、報道機関すらもソビエトを無用に刺激しないようにと言葉遣いに注意をしているそうです。
 そんなフィンランドの方針を、他のヨーロッパの国は、なんと弱腰な国なんだとからかう向きもあったようですが、国土面積はほぼ日本の本州程度あるのですが、人口が500万人(東京の人口の半分)しかいない国ゆえに、これが生き延びていくための知恵だったのでしょう。


 さて、何故「東郷ビール」なるものを作ったのか。歴史の興味のある方はご存じでしょうが、明治38年(1905年)、東郷元帥率いる日本艦隊が、なんと大国ソビエトのバルチック艦隊を破ったのです。これを聞いたフィンランドの人は大層喜んだそうです。何度も旧ソビエトに虐められた経験を持つ彼らにとっては、東の端(極東)にある日本が、なんと大国ソビエトの艦隊を撃沈させたというのですから、胸のすく思いだったのでしょう。

 そんなフィンランドが、旧ソビエトを破ってくれた日本海軍の東郷平八郎元帥を記念したビールを造って、これを飲みながら長年の鬱積した思いの溜飲をさげたのかもしれませんね。

 恐らくはそんな国民的記憶のあるフィンランドですから、NATO加盟に際してまずは日本に自分達の考え方を伝えたかったのでしょう。



ウィキペディアより

 明治38年(1905年)5月27日に、ヨーロッパから極東へ向けて回航してきたロジェストヴェンスキー提督率いるロシアのバルチック艦隊(ロシア第二・第三太平洋艦隊、旗艦「クニャージ・スヴォーロフ」)を迎撃する。この日本海海戦に際し、「敵艦見ゆとの警報に接し、連合艦隊はただちに出動これを撃滅せんとす。本日天気晴朗なれども波高し」[注釈 2]との一報を大本営に打電した。また、艦隊に対し、「皇国の興廃この一戦にあり、各員一層奮励努力せよ」とZ旗を掲げて全軍の士気を鼓舞した(#東郷の肉声も参照)。東郷は敵前で大回頭を行うという大胆な指示を出し、海戦に勝利を納めた。この回頭は「トウゴウ・ターン」と称された。






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