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はっテレビも無ぇ、ラジオも無ぇ 俺らこんな村いやだ　俺らこんな村いやだ 　こちらは吉幾三さんの歌の文句

　紀元前、当時の指導者達には、それこそ声を伝えてくれるメディア、ラジオもテレビも、新聞すらもなかった。ではどうしたか。当時の指導者達、例えばイエス・キリストも、マホメッドも、想像するに、村を１つ１つ回って教義を伝え歩いたはず。

　凡人は、同じことを繰り返し話しているうちに飽きてくる。しかし当時の指導者達は、飽きるどころが、むしろ村々を回るほどに情熱が盛り上がっていき、お陰で彼らの声（心）を信じる人々が増えていった。キリスト教もイスラム教も広く世界に広がったのは、ひとえにリーダー達の情熱ある”言葉”だった。

　時代は変わって２０２１年の日本。今のリーダー達には、共感を得られることさえ出来れば、テレビも新聞も、さらにはソーシャルメディアＦａｃｅｂｏｏｋやツイッターだってリーダーの彼の声を拡声してくれるメディアとなる。

　「コロナが流行っているから、しばらくはお家でおとなしくしていようね」　しかし、こんな簡単なメッセージが、国民の心に届かなかった。

　菅総理に、イエス・キリストやマホメッドのレベルを求めようもないが、情熱ある”言葉”を発信してきたのだろうか？が問われることになる。自分の考え、気持ちが通じないからといって、自分が任命した大臣がいきなり国税庁や金融機関に圧力を掛け、飲食店に酒を出させないようにするに至っては、自分達の声がいかに無力かを自ら認めてしまったことになるだろう。