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61.「還暦、これからの仕事の形とは」 ・・・ (2010/07/18) 


 還暦を辞書でみると、「満六十歳になること。ほんけがえり。満六十年で自分のうまれた年の干支にかえること」だそうです。私なりの理解では、
六十歳になって「運命」の時間軸が一旦リセットされる状態、と思っています。つまり過去、どんなに大会社で働こうが、どんなにビックタイトルを持っていようが、それらを含めすべてが一旦リセットされことかと。(ちなみに私自身は、ビックカンパニーでもビックタイトルでもありませんでしたが)

 さて、大学時代の同級生5人が集まりました。私以外の4人はそれぞれ仕事を持っている人たち、うち二人は中小企業の経営者、一人は個人事業主でした。彼らから、「定年後の仕事」について意見を貰いましたが、友達仲間での発言だけに、歯に衣着せぬ発言でした。


・第2の人生をしくじるのは男の見栄が原因

 と、MMさん(自営)から、しょっぱなから過激な発言が。


・一旦、仕事の流れを止めると、再開には大きな努力が必要

 これは若い頃、大手術を経験し、その時の輸血がどうやら原因と思われる肝炎発病で2年半のブランクが出来た友人MHさん(経営者)の意見。彼がブランクを取り戻すのに丸1年かかったそうです。「人間、自分には能力があると思っていても、もしかしたら、それって単に流れで出来ていただけかも」と謙虚でした。


定年後、個人が持てる自由時間(食事、入浴、就寝時間を除いた時間)が60〜80歳としても8万時間あるという。それに対しては、

・最大の暇つぶしは仕事をすること

 と、再度MMさん(自営)からの意見。彼いわく「規則正しい生活パターンだったサラリーマンを辞めて、そこから生活リズムを崩すのは体に良くない」と。

他、参加者からの意見にはこんなものがありました。

・男は体が健康なうちは働いた方がいい

 60歳以降、人間が働ける状態でいられる期間ってそんなには長くはない。今の自分についていえば、気力と体力から推測して、せいぜい70歳までと思う。今なら充分働けるのに(それで生活リズムが維持出来、健康的な生活がしうるのに)自らそれを放棄するなんて勿体ない、と。


・(会社から退職を募った訳でなく)、仕事がイヤで辞めた人が、それ以降の仕事で上手く行く可能性は低い

 確かに私の転職経験でもそうでしたね。40歳代、仕事がイヤで転職したいと思う時は、次がなかなか決まりませんでした。それが、なんとか工夫をし、仕事が面白いと感じられるようになり始めると、今度は転職エージェントからのお誘いがかかりました。なんとも皮肉なものでしたが、イヤで辞めようとすると、多分それが顔に出てしまっていたのでしょうね。


・小泉元総理大臣の言葉にあったように、「上りさか」「下りさか」の他に「まさか」というのがある。

 この言葉の通り人間、先は分からない。体を鍛え、健康に留意し、退職金を取り崩しての起業は慎重にやるべし、と。確かに私が参加した創業セミナーでも講師がこんなことを言っておられた。シニアからの起業における三種の神器は、「経験」「人脈」「小資本」とのこと

 たとえば30歳代なら数千万円の借金を作ったとしても、働いて返せるかもしれないが、定年後に起業したシニアにとってはかなり難しいだろう。更に、若い時の貧乏は勲章みたいなものだが、年取ってからお金がないのは辛いぞ〜と、MMさん(自営)から苦労人らしい発言も。


 今回、参加しなかった仲間の一人は、サラリーマン時代後半が不遇の時代だったからか、勤め人生活はもうイヤだと思っているよう。現在は少ない年金の範囲で夫婦のんびり暮らしているのだとか。MMさん(自営)が彼に電話した際、働けるうちは働いた方が良い、とアドバイスしようと思ってはいたものの、これも個人の選択と、それ以上は言わなかったそうです。



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