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56.ゴルフも定年後も、自ら動きを作る必要が ・・・ (2010/04/25) 


  学生時代、野球をやっていたようなスポーツマンでも、初めてゴルフをやった時、空振りすることがあるのだそうです。野球をやっていた人にしてみれば、飛んでくるボールが打てて、止まっているボールなど打てないはずがないとゴルフを甘く見ている為に、心に隙きが出来ているというのも1つの理由なのでしょう。
  しかし考えようによっては、実際には飛んでくるボールには所定のリズムがあるので、それにシンクロナイズ(同機)させることさえ出来ればヒットする。しかし、ゴルフの場合の問題は、止まっているボールであるが故に、プレーヤー自らがリズムを作っていかないと上手くヒット出来ない。一例が、「チャーシュウーメ〜ン」とスウィングする、それだろう。

  さて、さて、私のようなゴルフ初心者がゴルフの蘊蓄(うんちく)を語りたいわけではない。定年対象した今、感じていることが、たまたま同じもののような気がするもので引用したわけです。ビジネスマンで会社に通っていれば、あちらからボール(仕事)が押し寄せてくる。また毎日一定の時刻に家を出て、週日を会社で過ごすという”リズム”がある。ところが、家にいると、何時に起きて、月曜から金曜日まではこれをして、といった”リズム”が無くなってしまう。


  私の場合、毎日のToDoリスト(やるべきことリスト)を作ってみている。別に次の仕事のための準備でもいいし、ゴルフスクールに行くとか、はたまた今晩の食事に何を作ろうかをToDoリストに入れるのでもよい。
  次の仕事の準備という点では、結構大変。というのも、私の性格として同じ事を同じパターンでやりたいとは思わないタイプだから。さりとて違うことをやろうとすると、今までの仕事人生で出会ったことも、聞いたこともなかった事柄に遭遇することがある。ここはもう、それを知っている人のところに行って、頭を下げてでも教えて貰うしかない。

  もっとしんどいと思うことが、組織を離れ、一人になったがゆえに誰も相談する相手がいないということ。ここは、私がこれからやろうとしていることに精通していなくてもいいから、気の合う大学時代の同級生とか、ゴルフ仲間などに、ただ聞いて貰うだけでもいいのだと思う。大事なのは、やらなくてはいけないことが分かったら、着実に前に進めること。ToDoリストがその道しるべになる。まさに千里の道も、、、ということなのだろう。



  余談だが、1976年アメリカに留学していた時代、あるアメリカ人家庭に住まわせて貰っていたことがあった。夫婦と息子の3人で暮らしていたが、皆それぞれ多忙な仕事を持っていたため、立派なキッチンは誰も使わずじまい。ならばと私が一人でここを利用させて貰っていた。

  アメリカの大学では、日本の大学のように、1つの科目を1年かけて勉強するのではなく、1つの科目の授業を毎日行い、たった3ヶ月で終わらせてしまうというものだった。確かに記憶という意味では、毎日の繰り返し、短期集中はとても効果的だった。
  そんな授業の進み方ゆえに、予習、復習が大変。そこで教科書を持って下宿のキッチンにこもって煮込み料理などを作るわけだ。吹きこぼれそうになる鍋の火を弱めたりするのが、勉強に適度のブレークを用意してくれる。

  さて、前置きが長くなってしまったが、私は料理が好き。基本、食べ物と食べ物を混ぜ合わせているのだから、(味は別として)少なくとも毒になるはずがない、と思っている。ちょっと失敗することもあるが、自分が作っただけに、それでも美味しくいただける。


  定年になった今、ゴルフスウィングよろしく、タイミングを作るのにこの料理を利用している。人間、昼になれば、また夜になればお腹が空く。”さて夕食までにこれをやっておかなくては”などと時間のマーカーにしている。お陰で仕事を持っている奥さんにはとても好評。「楽でいいわ〜」と喜んでもらっている。考えてみれば、ビジネスマン時代、料理なんてすることもなかったし、子育ても手伝わなかった。
  たまたま、今仕事がないわけだから、ならば私が料理をするのもいいでしょう。吉川英治が嫁ぎゆく娘に贈った句ではないが「よしや三坪の土地とても、楽しみ持てば草々に、人生植えるもの多かりき」と、いった感じかと。



   ビジネスマン時代の私は、仕事では営業をしていた時代が長かった。セールスとして、してはいけないことは、”待つこと”。 売れない、と嘆いていても何も始まらないので、どうしたら良いか分からなかったら、売れる為に出来そうなことを片っ端からやってみたらいい。そうしているうちに、「ああ、これをやったら売れた」というのが必ず出てくる。

  シニアからの仕事探しでも理屈は同じだと思っている。シニアになると、求人が極端に少なく、また、極端に限定的な仕事分野になってきてしまう。基本「職業に貴賎なし」とは思っているが、自分の面白いと思えるものがやりたい私としては、待っているだけでは見つかりそうにない。ここはシニア向けの仕事という領域にこだわらずチャレンジしていくつもりだし、場合によっては、今までのビジネス人生からみれば異分野だからこそ面白そうと思えたりもする。


  先日あるセミナーで20名くらいの人の自己紹介を聞いた。その中で60歳以上は私も含めて3名。お二人の方の自己紹介を聞いていて感じたのは、定年退職して、半年、1年くらいで次を決めないと、あとはずるずると時間が過ぎてしまいそうだなぁ〜、と感じました。さ、がんばろっと。



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