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428. これから中古車輸出を始めたいという人へ ・・・ (2024/04/28) 


 「いくら考えてみても、いっこうに中古車輸出の現状が分からない」という人は、具体的な「行動」に落とし込んでいないからかも?私がやってみた道を振り返ってみると、さしずめ、いくつもの丘を越えていく感じでした。1つ丘を越えると丘の向こう側の景色は見えます。しかし、あなたが天才だとしても、越えてみないことには丘の向こう側の景色は見えませんから。

 「中古車オークション」に加盟してから見えた景色、「中古車輸出仲介サイト」に加盟してから見えた景色、そうしたステップを1つづつ越えると、それぞれに発見があります。こればかりは、単に何かを読んで理解するというのではなく、また私から経験談を聞くことだけで得られるものではありません。自分で「意志決定」をし、それを「行動」に落とし込んでみてのちに見えてくる景色かと思います。

 もしあなたが、「お金が無いから」「時間が取れないから」といった言い訳が成り立つのであれば、そこで終わりにした方が良いでしょう。あなたの決意はその程度のものなのですから。(キツイことを言うようですが、”個人”で長く中古車輸出をやり、しかもそれで生活出来ているという人をほとんど知らないもので(つまりそれ位難しいということです)。


 一例をあげますと、私の知っている若い方(独身)は、脱サラしてこの業界に参入しました。川崎(扇島)にある中古車オークション会場に行くと、しばしば彼をみかけました。話しをしてみると「初年度から利益が出るほど簡単な分野ではないと承知しています(つまり辛抱する覚悟が出来ていると)」とのことでした。
 しかし2年程でオークション会場には来なくなりました。共通の知り合いに聞いた話しでは、彼は再びサラリーマンの世界に戻ったのだそうです。どこか気まずい思いがあったのか彼のFacebookは消去されていました。


 私のように定年になってから(例え仕事はしなくとも、とりあえず生活の出来る状態)中古車輸出を始めるのであれば、とりあえず(大きな利益など出なくても)「損さえしなければ」続けていけた訳ですが、若い方が「中古車輸出で生計を立てる」 のは生半可の努力では難しいのでしょう。


 ※ 私がこのビジネスをやってきた10年超で、もっとも売上があったのは、ニュージーランド向けに日本の中古車調達代行をしていた時でした。(高額車両としては、ニッサンGTR・550万円も調達し輸出もしました)。当時は年間売上が2000万円を越え、税金も払いました。
 しかしコロナの流行でそれも終わり、さらにコロナ終了後には、彼のところに日本の商社から提案があり、彼は(ニュージーランドとの少ない時差をいかし)日本の中古車オークションにネット経由で接続し自身で中古車の調達をする方法を確立したようです。

 こんな具合に、時代も、業界も、どんどん動いていますので、今日、このビジネスで生計が立てられたとしても、明日もそうであるという保証などはありませんので。安定を望むなら会社勤めを続けるのが一番です。





 さて次に、海外向け「輸出仲介サイト」について説明させて貰います。現在、3社あります。

 皆さんも、試しに以下の3社に「お話しが聞きたいので御社を訪問したい」電話して見ると良いでしょう。私の経験では、TCVはコロナが収束したにもかかわらず来訪は拒否されるかと思います。またCarFromJapanに至っては、ホームページ上の事務所所在に行ってみましたが、レンタルオフィスには看板もありませんでした。なのでそこからスマホで電話してみると、電話に出た女性いわく「神田・岩本町にオフィスがあります」と言います。しかし、私が電話したのは、まさに事務所があるというビルのロビーから電話をしたのでした。(つまり実態は無いわけ?)

 私が「御社を訪問して、お話しをお聞きしたい」と伝え、訪問受け入れをしてくれたのが唯一、カーディールページ社だけでした。そんな経験からすれば、唯一まともなものがカーディールページではないかと思います(母体が、大手陸送会社のロジコさんで、オフィスは新宿駅近くにある)。

 ※ このあたりも私が具体的に行動してみたからこそ分かること。あなたも私の話だけで納得せず、事実かどうか裏を取るべく同じ行動を取ってみてください。


 TCVは(ソフトバンク系のTradecarviewがビィフォワードの攻勢に押され落ち目になった時、事業譲渡をした先(株式会社じげん)がやっている事業。良いところも、悪いところも、両方継承しているように見えます)。そもそも現在のTCVのスタッフに輸出に詳しい人間がいるのか疑問。イメージとしては、お金だけ取って通り一遍のことだけ伝え、あとはご自身でどうぞ、という感じのようです。(ここに実際に加盟した人がそう言っていた

 またCarFromJapanは、スタッフ全員がベトナムに住んでいます。どうやらコロナ流行を機会に、生活コストの高い日本からベトナムにオフィスを移したようです。何故ベトナム?は、創業者の一人が日本に留学していたベトナム人女性で、かつてはTradecarviewに勤めていたからです。
 現在はベトナムで独自の事業をしているようで、中古車輸出仲介ビジネスへの熱意は失ったのかも(?)。今加盟している会社の相手だけで十分と思っているのか、新規加盟者を募集する気もなさそうです。
 ただ前述の女性がSEO対策はしっかりやったようで、私の知る範囲でですが、北米向け(アメリカ向け)輸出ではもっともマシな仲介サイトというのが私の印象です。


あらためて冒頭の「カーディールページ」社について。まずサイトを見てみると、いろいろ参考になりそうな情報が掲載されていました。

中古車輸出で起業・開業するために最低限必要な3つのこと - 中古車輸出をはじめよう! ノウハウ、必要な知識満載 | カーディールページ (cardealpage.co.jp)

これだけ!輸出初心者がプロになるために読むべき記事まとめ

その中の1項目が
中古車輸出をスタートするために必要なライセンスと輸出の流れ

 とまあ、新規加盟者向けに(対面で、というのはないでしょうが)指導をするつもりはありそうです


 この会社「CardealPage」のウリが、プライシングマネージャー、これは秀逸な機能。簡単に言うと、加盟店各社の成約情報をデータベース化して紹介してくれるのです。(加盟店各社が良く了承したものだと思うが、、、)

 つまり、これから何を、どの国に売ったら良いのかが分からなくても、この機能を利用すれば、とりあえず、どの車種が幾らで売れそうなのかが分かりますので、その範囲で仕入れればあなたにも売れるはずです。

 現在の加盟企業には、自社で輸出サイトを構えるまでの力のない中堅中古車会社が多いように見受けられます。


 ※ ただ、1点注意が必要なのですが、北米向け輸出では、まだ力不足なようなので、北米向け輸出をやりたいという人には向かないかも。
 あくまで、仕向地はどこでもいいから、とにかく中古車輸出をやりたい、という人向けかも。 



最後に、

中古車輸出の基礎知識(例えば、輸出前検査の種類とか) ・・・ プラネットカーズは、中古車輸出を始めたあとで役にたつでしょう。

  中古車輸出の基礎知識
 一度目を通しておくと良いでしょう。 


中古車輸出の貿易用語
 こちらも同様に目を通しておくと良いでしょう。 


 中古車オークションは、どこに、どんな会場があるのか(こちらは関東での例) こちらで分かります。

 古物商を取得したら、近場のオークション会場を訪問してみるのも良いかもしれませんね。



 以前、若い女性で中古車輸出を始めたいという人に同行して、JAA葛西(USSグループの1つ)を訪問したことがあります。

 私が窓口で話しをした際には、けっこう前向きな話しに聞こえたのですが、のちほど女性本人に確認すると、USS本部の加盟審査部門から返事があったのだとか。

 要約すると、彼らは若い女性が中古車の買付をするなどということを、はなから信じていない様子。彼らが言ったのは、まずは保証人の不要なネット専用オークションサイト(この時は、オートサーバーを進められたようでした)に加盟し、まずは買付の実績を作るように、と。実績が出来たら、あらためて加盟への審査をします、とのことだったそうです。

 ね、この業界は古いでしょう?もともとが40代、50代のオッサン達が立ち上げた業界。私のように60才で加盟した者には特に違和感も無かったのですが、若い人、特に女性が加盟しようとすると、はなから相手にもして貰えなさそうな感じでした。


 自動車輸出を専門に手がけている「乙仲さん」があるので、どんな会社があるのか調べておくと良いでしょう。

 乙仲さんは、中古車輸出の全般に関する情報を持っています。オークションにはどんな会社があるのか。陸送、輸出までの車輌保管はどうしたら良いのか。国によっては、輸出前の検査が必要なところがありますが、輸出先が決まったら、それら検査についてどんな検査が必要なのか、また費用はどれくらいかかるのか聞いてみるのも良いでしょう。乙仲さんはあなたの強い味方となりますので良好な関係を持っておくと良いですね。


 ※ 一度、私のアメリカ留学時代の同級生に頼まれて、西アフリカのガーナに向けて複数台の車をコンテナで送ることになりました。その時はネットで調べて見つけたのが、モンゴル向けにコンテナ輸出をしている川崎にオフィスのある乙仲さんでした。 
 

 

その他(私が行動としてやってみたこと)

 私が中古車輸出を始める際に、勉強にと通ったのが「公益財団法人 東京都中小企業振興公社 」です。

 当時、浜松町オフィスで「貿易の基礎講座」を、また秋葉原で「貿易英語」の講座を受けました。また起業後には、秋葉原で経理処理について個別相談に行っていました。今もそうしたものをやっているのかは不明です。実際には「輸出業務」についてはすべて乙仲さんが対応してくれますので、今振り返って考えると、ここで勉強する必要も無かったかも(苦笑)。

 ただ、ここの経理相談はとても助かりました。というのも、輸出では、場合によっては「外貨」でのやりとりをするケースもあり、その分複雑な経理処理が必要でしたので、その対応策をここで確認することが出来ましたので。




<編集後記>
 東京都の外郭団体で財団法人の東京しごとセンターで私が「創業事例」をお話しする時に いつも、言っている言葉があります。それは、「迷うより、悩むより、まずは行動を!」です。いくら情報を収集したとしても「行動」で具現化しないと、次のステップは見えてこなだろうと思います。

 早く、私の話し相手になれるレベルになって私のところに会いに来てくださいね。待ってま〜す。




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