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395. 中古車ビジネスのあたらしいトレンド(アメリカに?軽トラが?) ・・・ (2023/04/16)   

  コロナの流行もあって、しばらく中古車輸出から遠ざかっていた間に(ニュージーランドだけをやっていた間に)他市場の状況に疎くなったようでした。そこで中古車輸出仲介サイトを運営している人に聞いてみた。それによれば(右ハンドル車がそのまま輸出可能な東アフリカ市場は、大手のBeForwordなどに席捲されていて、もはや個人事業者は駆逐され)残る輸出可能な市場がアメリカに移り、それも軽トラックが売れているのだという。

  なぜ、アメリカに?それも軽トラが? 全然分かりませ〜ん。(笑)

 

  自分で言い出しておきながら「分からない」なんてゴメンナサイ。そこで推測してみるとこんな感じかと思います。まず、アメリカは日本からの中古車輸出を基本、認めていません。それが日本の中古車にアメリカ人の目が向いたのは、映画「ワイルド・スピード」の影響なのかな?と思いました。(スカイラインGTとか、ランサーエボリューションとか)


  で、専門家に聞いてみると、アメリカも、日本で製造されて25年以上たっている中古車に関しては輸入を認めているのだそうです(クラシックカーのカテゴリに入るのかしら?)。
  アフリカ向けに中古車輸出をやっていた時代の経験では、年式規制のある国向けで、製造から10年以内、年式規制がない国でも製造から12年〜15年くらいではなかったかと記憶していますが、そこそこ古かったです。ですので、製造から25年もたった軽トラの中古車なんて中古車オークションに出品されているの?また、あったとしてもまともに動く車なの?という疑問が湧きました。しかしこれは杞憂と分かりました。
  日本人って物持ちが良いのですね。上の写真の軽トラ、私が試験的に仕入れてみたのですが、25年前に製造された軽トラなのに”なんと18,960kmしか”走っていなかったのです。信じられないでしょ?塗装こそ年齢を感じさせるものの、装備は割と綺麗な状態で、荷台にもさしたる錆びもなし、でした。この例は、私の”目利き力”のお陰で良い状態のものが仕入れられましたが、ほとんどの軽トラは、運転席の座席のビニールが割けてしまっていたり、荷台に錆びが多数ある車がほとんどでした。つまりは、私の口癖、「中古車ビジネスは仕入れが9割(の成功要因!)」ということですね。

  さらに、さらに推測です。何故軽トラが?ですが、まずアメリカの自動車会社では、小型車(2000cc以下?)を作るのも苦手、まして660ccエンジンのまともな車なんて作れるはずがない(採算も合わないだろうし)。しかしご存じのように、日本の軽トラはダイハツ、スズキ、ホンダ、三菱などが競いあって軽自動車を作るもので、と〜ても高性能なものになってきています。
  しかも広く日本で使われていて、テレビ番組の「ぽつんと一軒家」を見ていると、山間部の急勾配の山道をぬうように走っている車は、ほぼ「4WDの軽トラック」ですものね。沢山、市場に存在していそうです。

  さて、アメリカでの軽トラの使い道ですが、聞いている(調べてみた)範囲ではありますが、どうやら主に「農場」で使われている様子。(ゆえに、4WDが好まれるよう、しかも贅沢に慣れたアメリカ人ゆえ、エアコン付きが好まれるのだそう)
  確かに農場向けというのは頷けます。日本でも、ぶどう農園なのでは、ドアより上の部分を前部カットして、ぶどう棚の下を軽トラで走り、車に乗ったままで収穫するのに利用している、という話しを聞いたことがあります。アメリカでも、農園で使われている車はバギーであったりと小型な特殊車両が使われているようですので、その延長線上で考えれば、日本の軽トラ、なんて便利な特種車輌なんだとアメリカ人が気がついたのでしょうね。




  こちらの写真はアメリカの輸入ーディーラさんのホームページにあったもの。4WD仕様の軽トラで、タイヤはアメリカに到着してから履き替えたのかと思いますが、荒れ地走行に適したものを履いていますよね。
  聞いているところでは、売れ筋車種は3社のもの、ホンダ・アクティトラック、スバル・サンバートラック、スズキ・キャリートラックなんのだそうです。つまり、中古車オークション会場に行って、これら3社の軽トラで、製造から25年以上経過したもので、かつコンディションの良いものを仕入れてくれば、そこそこの値段で売れそうです。


  以下は、アメリカで、日本の中古車を輸入している会社のホームページですが、一部例外を除けば、ほぼ軽トラの世界ですよね。こんな具合に、古〜い軽トラがアメリカに売れると知った中古車の出品社がオークションでの値をつり上げていそうですが、それでも実際に輸出してみた私の印象では、アフリカ向けをやっていた時代の利益よりも大きな感じです。特に円安の今であればこそのメリットもありそうですね。いつまで円安のメリットが続くのか分かりませんので、やるならいつか?「今でしょう!」ですね(^^)・・・いつまで円安が続くのかも分からないし、大手が本格的にこの領域に進出してきて中傷零細が駆逐され無いとも限らないし、、、、








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