ホーム目 次 / 前ページ次ページ  


391. 中古車を買い付けるなら、現車確認は必須 ・・・ (2023/02/26)     


 オークション会場はいずこの場合であっても、とても広いので、所定の車が置いてある場所まで構内巡回のバンで連れて行ってくれるサービスがあります。たまたま乗ったバンの運転手さんと話しをしたのですが、私が「こういう(雪の)日には、若い人が会場に来ないので、安く買えたりして?」と話しかけると、この運転手さんが「ここ(中古車オークション)の車の実物を見ずして買うなんてありえないでしょ」 と笑いながら言ってきました。

 これって真実なのだと思います。(効率化は、取扱量が増え、ある程度利益も出てきてから考えることかと思います、最初は地道にやれることをしっかりとやる、が鉄則のような気がします




 新車でも不具合が出る場合があります。ゆえに、新車保証として、○年間、○万キロ保証(初期不良は無料で修理をしてくれる)と銘打っているわけです。まして中古車で不具合を内在している確率はさらに高くなります。そんなことで、私が中古車の仕事を始めた時、ベテランの方に言われたのは、「現車確認をせずに落札するなんて、ありえない」と。

 そこで今回はサンプルをお見せしながら解説したいと思います。

 
 この2台を比較してみてください。左はオークションの評価点が3.5で、右は3.0です。通常なら、左の車を買い付けるかと思います。しかし、実際にこの2つの車を現車確認してみると、評価点の高い、低いだけでは判断出来ないことがいくつかありました。

 車のフロント部分に4WDというシールが貼ってあるのですが、3.5の方はシール劣化して文字が不鮮明でした(他の車体シールも同様に劣化)、しかし右の車に貼られている4WDシール他は、綺麗な状態でした。(出品票には、右の車は4WDとは表記されていませんでしたが、実物を見たら、間違いなく4WD車でした。

 
おそらく出品された人は、この程度の車格の車には、さほど注意を払っていないのかもしれませんね。


 海外に売る場合は、バイヤーさんに「写真」で見せるので、見栄えというのは大事です。注意点は、右の車は「EG 音」とあった点です。たとえ見栄えが良くてもエンジンが不調なのでは、競り落とす対象から外さざるを得ません。そこで、実際にエンジンをかけてみました。印象としては、アイドリングの回転数が速めなのかな、という印象の音でした。なんらかの方法で音のレベルは下げられるのでは?と感じました。特に回転ムラもなかったので、許容範囲内、と判断しました。

 走行距離が、左は10万キロ超、右は5万キロ程度。さらに年式は左より、右が1年若い状態です。現車確認する前でしたら私の判断は左の車(評価点3.5)を落札しようとしただろうと思います。しかし現車確認したあとの感想は、写真右(評価点3.0)が買い!という結論でした。

 つまり、現車確認する前と後で、判断結果は真逆になったのです。

 私と同じ判断をした方もいたようで、左の車は10.2万円で落札され、右の車は11.4万円で落札されていきました。私?いづれの車も落札しても良い金額の範囲ではありましたが、今回は見送りました。というのも、この日は霙(みぞれ)交じりの天気。こんな天候の中で写真撮影はキツイな、良い絵は取れそうにないなと落札は見送りました。


 いかがですか、(あくまで私の場合ですが)現車確認する前と、現車確認をした後とでは、判断が「逆転」した例です。





※ 「中古車オークション評価点の見方」についてはネット上にも解説が ありました。



ホーム目 次 / 前ページ次ページ  

inserted by FC2 system