387. カルロス・ゴーンが語る
「経営者」と「管理者」の違い ・・・ (2023/01/29)
多くの人と同じように、我々夫婦もNHKの「朝ドラ」、「連ドラ(どうする家康)」を見ることが習慣になっている。1月25日の放送の朝ドラ「舞いあがれ」を見ていて、ふと先日NHKのBSでみた特集番組と繋がった。
それは「BS世界のドキュメンタリー」の1つ、「カルロス・ゴーン 栄光と転落
」だった。
この番組の中で、カルロ・スゴーンが「経営者とは?」というインタビューアーからの問いに答えた一幕があった。(以下)
「経営」とは社員に嫌がることをやり抜かせて |
「よかった」と思わせることだ |
「すべて順調」と何も変えないなら |
それは「経営者」ではなく「管理者」の仕事だ |
さて、本日(1/25)の「舞いあがれ」は、亡くなった創業者の夢でもあった、飛行機の部品(ネジ)を作るということに関連したもの。過日のイベントで面識の出来た大手企業の社長自らが、「御社でこんなネジを作れませんか?」と製造を打診される。舞は貰った図面を現場の職人さんたちに見せるが、いずれも、”素材からして扱ったことがないもの。どうやって作ったら良いのか、皆目検討が付かない”と反応する。
さて、ここからが主人公”舞”が経営者になれるのか、はたまた、管理者で終わるのかの境目。そのヒントは、奇しくもカルロス・ゴーンが語っているのだ。
余談だが、BSの番組で紹介されていたカルロ・スゴーンの成長過程は、まごうことなき世界的レベルでの優秀な経営者として成長してきたことを感じさせた。しかし”晩節を汚す”という日本語があるように、彼の場合は晩節を汚してしまった。ではどうするべきだったのだろうか。
彼は使い切れないほどの報酬を自分が受け取るべきだと考えたが、そこが間違いのように思う。アメリカの金持ちの晩年をみると、例えば、「鉄鋼王」と称された。
アンドリュー・カーネギー.なども、慈善団体を作り、報酬を社会に還元してきている。
新しいところでも、かつてWindows98でパソコンの世界を席巻したマイクロソフトのビル・ゲイツなども、「メリンダ&ゲイツ財団」を設立し、世界に貢献しようとしたことで評価は大きく改善されてきたようだ。私のようにMSDOS(マイクロソフト・ディスク・オペレーティング・システム)時代からの彼を知っている者にとっては、当時、ユーザやジャーナリストから、さんざん性格の悪さを批判されていた頃とは大違いだなと感じる。
カルロ・スゴーンも使い切れないほどの報酬を、社会に還元するような行動を取っていれば”晩節を汚した”と言われることもなかったし、世界的な名経営者として、今も高い評価を維持出来ていただろう。