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378  好きなことで起業する 新井 一 著 ・・・ (2022/09/25) 

 

 いまや(個人向けに)起業コンサルタントという職業があるのですね。始めて知りました。

   「こちら」に試読できるページがありましす。

 P84 どんなジャンルでも良いからスペシャリストになる

 この本のタイトル「好きなことで、」が目にとまったのは、常々、息子に言ってきたことと共通するから。息子に言って来たことは必ずしも個人起業のためではなかったのですが。大きな意味で「仕事」というカテゴリーで考えることとして伝えました。
 それは、この世の中には天才のような人が沢山いる。そうした人たちと伍してやっていくには、自分の好きなことを見つけること。次にその分野を徹底的に勉強する。それを続けていれば天才と思われる人とも伍してやっていくことが出来、またそれで食っていくことが出来る(職業としてやっていける)かもしれないということを。

 私自身に当てはめてみると、30代、世の中に出現した「パーソナルコンピュータ」なるものにのめりこんで。パソコン雑誌、7誌を定期購読し、興味有る記事に付箋まで付けて読んでいました。そこから発展して、雑誌の多くにある「投稿欄」、あちこちに投稿を続けていきました。そんなことを続けているうちに、雑誌社から連絡が入るようになり、インタビューを受けたり、私が発案したテーマで座談会を読者である私が企画するまでになりました。

 いろいろはソフトの評価記事も書きました。ただ、パソコンは次々と新型が出現します。そこで、某メーカーのショールームを尋ねて、「自分はこういうソフトウェアの評価記事を書いているのだが、新しいバージョンのものの評価記事を書くには新型パソコンが必要。そこで相談だが、パソコンを貸し出して貰えないだろうか」と。一個人が趣味でやっているようなものでも、きちんと説明することが出来ればメーカーもそれに応じてくれるものですね、新型パソコンを無償貸与してくれました。


 当時は、学術交流団体に勤めていました。パソコン関連での独立も考えはしましたが、どう考えても、今の正規の仕事以上に稼げる気がしなくて(家庭にしわ寄せは出来ないので)この分野での独立は諦めました。

 その後、パソコンが縁で、パソコン関連の業界団体に職を得ることが出来ました。入ってみて分かったのは、パソコンソフト関連団体なのにもかかわらず、私よりもパソコンに詳しい人はいませんでした。いないからこそ、私は重宝がられました。

 その後、パソコンも高性能化、さらにインターネットの流行が押し寄せてきました。もともと、こうした分野が好きだった私は(英語力を活かして)米国で開催されるインターネット関連展示会の視察ツアーを毎年企画しました。

 それがさらに発展して、偶然のことで外資系企業(イスラエル企業)に採用されました。理由は、私が持っていた、業界に広く通じる人脈を持っていたからでした。

 ね、好きなことを見つけるって大事でしょ?




 この本の中に、起業するなら 1.ホームページ、2.ブログ、3.Youtubeの3本建てで準備をするように、と。まあ私の時代は、1.ホームページだけで、まあ大丈夫な時代でしたが。

 必ずしも「願いが叶うとは限りません」。ある時、仕事のストレスを解消すべく、家内と南の島、フィジーに行ったのです。すっかり魅了された私は「ようこそ癒しの島、マナ島へ」というホームページを立ちあげました。毎週、毎週、更新を続け、ネタが切れそうになったもので、私同様にこのフィジーの島に旅行して魅せられた人から「投稿」を募集したのでした。これが功を奏して、アクセスはさらに増えてきました。

 当時Googleで「マナ島」と検索すると、商用のサイトを押しのけて、常にトップに表示されたほどでした。

 しかし、あまりにアクセス数が多かったもので、個人が運営しているサイトとは思われなかったのか、いろいろな相談が来ました。相談には、マナ島に忘れ物をしてきたが、なんとか探せないか?とか。同じタイミングでこの島に行っていた客とトラブルになったが、どう思いますか?というものまで

 アクセスが増えるというのも仕事でやっているのならばまだしも、単にこの島が好き、というだけで運営している私には負担が多過ぎました。結果、ホームページをクローズしました。

 こんな具合に、仕事にも出来る可能性はあったものの、仕事には出来ずに終わってしまったものもありました。





 定年後、いままでとはまったく異なる世界である「中古車輸出」を始めた訳ですが、加盟する団体のホームページ内にある自社ページのメンテナンスなどにも、過去のこうした経験は生きていましたね。また、30代につとめていた「国際交流団体」は、職員数人でやっていたため、私が総務・経理までやるはめになりました。当時は、なんで私がこんなことまで?と思いましたが、定年起業した際には、そうした過去の経験が役にたちましたね。

 振り返ってみると、成功する人は、過去やってきたこと1つ1つが無駄になっていなかったことが分かります。別な言い方をすれば、今やっていることが将来どこで役に立つか分かりませんので、イヤと思えることも、楽しみを持ってやってみると良いかもしれませんね。


 以上が、この本を読んでみて、自分の過去と照らしあわせてみて、感じたことでした。




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