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379  Life shift2 100年時代の行動戦略 ・・・ (2022/10/02)  

 遅ればせながら「LIFE SHIFT2(ライフ・シフト2) 100年時代の行動戦略 」を読んでみました。青文字の部分は、この本からの引用、黒文字は、それに対する私の感想です。


第3章 物語 自分の人生のストーリーを紡ぐ
 私たちが人間として花開くための土台を成す要素のひとつが、人生に意味を与えられるストーリーを紡ぐ能力だ。テクノロジーの進化と長寿命化の進展に伴い、人生で経験する移行の回数が増えれば、人生のストーリーが進行する順序とストーリーの流れも変わる。このように変化の激しい時代に生きる人間は、いくつかの重要な問いに向き合わなくてはならない。「私はどのような職に就くのか」「どのようなスキルが必要になるのか」「どのようなキャリアを築くのか」「老いるとはどういうことなのか」と言った問いだ。

 「人生に意味を与えられるストーリーを紡ぐ能力」、とても良い言葉ですね。、自分はどうしたいのか、自分がどうなりたいのかが最初にあるべきなのでしょうね。



第3部 人間の社会
 新しい退職の形をつくり出す(P230)
 長寿化に関する研究で目を見張るべき発見のひとつは、私たちの年齢の可変性がきわめて大きいということだ。人は70代になっても経済的な生産性を維持できる可能性がある。ここまで述べてきたように、高齢になっても経済活動を続けることは、その人の整形にとっても、国の財政にとっても非常に好ましい。しかし、60歳や65歳、あるいはもっと若い年齢を退職年齢と定める企業の制度により、長く働き続ける道を閉ざされている人が多い。この状況を改めなくてはならない。それも、早急に変化を起こす必要がある。

 自分が72歳になって、周りを見渡してみて感じたことは、老化には個人差がとても大きいことだった。頭髪のように、遺伝的な影響が大きいものがあるのでしょうが、やはり先にご紹介した「70歳が老化の別れ道」に書かれているような、”自分の意識、行動”が明確な差を作っているような気がします。



第8章 政府の課題
(P315)65歳以上の就労を支援する政策に対しては、若者から職を奪うのではないかという反対意見がしばしば聞かれる。一見するともっともな指摘に思えるかもしれないが、現実は違う。高齢者層の労働市場への大量流入が経済にどのような影響を及ぼすかを考えるうえでは、20世紀に女性が労働市場に参入したときの経験が参考になる。
 1950年のアメリカでは、15歳超の女性のうち職に就いている人は34%(1700万人)にとどまっていたが、2017年には57%(7100万人)に増加している。しかし、それと引き換えに男性の雇用が奪われたわけではない。同じ期間に、職に就いている男性も4100万人増えている。
 職を持つ女性が増えたことで世帯所得が高まり、消費が押し上げられた結果、経済生産が増加し、労働力需要も増加したのである。65歳超で職をもつ人が増えた場合も、同様のサイクルが生まれるかもしれない。高齢者の所得が増えて消費が活発になれば、景気が刺激されるだろう。決まった数の雇用を若者と高齢者で奪い合うわけえはないので、この面で世代間対立が生じることは必然ではない。



 前作ライフシフト(初刊)のインパクトは大きくて、あの本が出版されて以来、日本人は100歳まで生きるのだということが、あたりまえのように語られるようになったのはすごい。ただ、100歳はあくまで可能性で、全員が全員100歳まで生きるわけではないのは当然のこと。むしろ、こうした本を読むことで、自分の生き方を律することが大事なような気がする。この本を読んでみた感想としては、前作ほどのインパクトは無かったが、本作も、紹介にと書きだした部分は特に面白かった。





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