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357.  第一次南極観測隊、成功の要因 ・・・ (2021/12/26)




 松下電器産業技術顧問をされ、品質管理の泰斗(ある分野で最も高く評価され、尊敬される人のたとえ)として有名だった唐津一先生とは、先生が某大学の教授をされていた時代に接点があった。その唐津先生がある講演でこんな話をされていたのを記憶している。

 1956年 (昭和31年)に出発した第一次南極観測隊の話しだった。唐津先生いわく、この第一次南極観測隊が探検に出発し、その後成功して帰れたのには大事なヒントがある、と。いわく、検討するにあたって、「南極観測隊」を派遣するかどうかを検討したのではなく、「南極観測隊」を派遣するにあたって”日本は何をすべきか”を検討したことだったのだと。

 つまり、やるかどうかを検討するのと、まず”やるという前提で”検討を始めるのとでは意味が全く違ってくるのだということを。






 



 2010年、私は定年になったその年に東京しごとセンターが「創業寺子屋塾」という講座を開いているのを知り、そこに参加した。準備が整ったその年の秋に私は起業をした。その後お世話になってきた相談員の先生には起業にまつわる苦労などを折々報告に行くようにした。私としては、現状を報告し、反対に何かアドバイスが頂ければ(自分がやっていることが正しい方向なのかどうかの確認も含め)という思いだった。

 かたや相談員の先生としては、実際に起業した、こんな具合に進めた、こんな苦労があったがこうしてクリア出来た、などという私の話しに興味を持たれたようだった。そんな私の試行錯誤がこれから起業する人の役に立つので「創業寺子屋塾」で講師をしてみないかというお誘いをいただいた。

 振り返ってみれば、2010年のあの時「創業寺子屋塾」を受講したのは、自分で事業を始めてみようと既に考え始めていた時だった。その時の起業テーマの1つが、中古車の輸出ビジネスだった。つまり、起業すると決めてから「創業寺子屋塾」を受講したのだった。

 「創業寺子屋塾」に限らず、これから起業しようという人は、自分は独立するのだ、自分は起業するのだ、と決めてから情報収集(講座を受講)した方が、得られるものは確実に大きいのだということを知っておいた方が良いだろう。別な言い方をするとまずは”己の意志を固めてからコトに当たれ”ということなのだろうと思う。

 


 


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