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143.東京お台場(ビックサイト)でハムフェア2013が開催された  ・・・ (2013/08/25)

 インターネット以前 −> パソコン以前 −> アマチュア無線

 話は過去に戻るが、高校を卒業して20数年たった頃(1980年代)だっただろうか、文化祭へ行き久し振りに担任に会った。つもる話の中で、先生からこんな話があった。父兄から「高校生の息子がパソコンに夢中になり勉強がおろそかになっている、なんとかして欲しい」との要望があったのだとか。振り返ってみると、我々が高校生だったころパソコンはまだ出現しておらず、あったのはアマチュア無線だった。私の親なども息子(私)がアマチュア無線に凝っていたもので、あのエネルギーで勉強に取り組んでくれればと思っていたようだ。

 アマチュア無線は歴史が古く、我々の親の世代、それこそ愛宕山のNHKの放送博物館に陳列している古い機器と同じ年代の機器を自作して楽しんでいた時代もあったようだ。今回の「ハムフェア2013」は、アマチュア無線の歴史を見る感じがした。私の時代以前の骨董的価値(?)があると思えるものから、欲しくても高校生には手が届かなかった機器。そして今や、航空機にでも使われている最先端レベル(?)と思うような最新のアマチュア無線機器までが展示(一部は販売も)されていた。

 今はインターネットも、スマートフォン出現のお陰で手のひらに乗るサイズとなり、若者は機器利用を楽しむ時代となった。そんな彼らにしてみれば、もしかしたらアマチュア無線という趣味は、シニア世代のノスタルジー以外なにものでもないのかもしれない。それは来場者のほぼ8割が、白髪、もしくは毛の薄くなった世代だったことからも実感を持って理解出来る。


 

 右上は八重洲無線のFL50、私が使っていたものと同機

トリオ(現ケンウッド)の9R59、TX88A 真空管式

 こちらは現在の最先端機器の陳列

もはや真空管時代は終わりを告げ、トランジスタ式に

私がハムの存在を知った頃の機器、当時の最先端機器だった

アナログ式メーターがデジタルディスプレイに表示されている

当時はトリオ(ケンウッド)と八重洲無線は2強だった

こちらはオーディオの世界、2A3、4本とトランス2個の作成キット10万円

 真空管も販売されていました

 買ってすぐ使える真空管式アンプ

 ラックス社製メインアンプのようだ

 あまりに古く、動作するのかは販売する方も分からない様子

 昨年のハムフェアで中古ノートパソコンを5000円で買った



 当時の男の子の趣味の変遷は、まずはプラモデルから始まった。次にHOゲージの鉄道模型に。それらを卒業して始めるのがアマチュア無線だった。それ以前の趣味は、作り上げることが終点で、あとは眺めるだけだった。しかし、当時のアマチュア無線は機器を製作し、そこから同じ世界の人との交信による広がりが得られた。それが従来の趣味と違って、楽しみが長持ちする所以だった。


 それにしてもインターネットの出現は世界を大きく変えた。従来「通信」は1対1を意味し、「放送」は1対多数を意味していた。しかし、通信の世界の革命児、インターネットは軽くこの壁を越えた。YouTubeは、世界へ向けて動画を発信(放送)し続けている。それも、テレビの世界が普及させ得なかったビデオ・オン・デマンド(VOD)を当たり前のごとくやってのけている。私が生きている間にこれらがどこまで行くのか見届けるのが楽しみだ。



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