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87.自分の新しい居場所探し  (2005/10/15) 

  日経カルティベーション倶楽部 「北海道移住フォーラム」に参加してみました。

 

  特に今どこかに移住しようと思っているわけではありません。ただ、長生きしたかったら、より水と空気の綺麗なところに移動(移住?)した方がよいのかな?と漠然とですが思っています。というのも、50歳を過ぎて始めたのは何もゴルフだけではありません。こちらは始めたというよりは始まってしまった、という方が適切なのですが、「花粉症」と「喘息」。喘息はどうやら飼っていたペット(猫)の影響のようでした。また、花粉症は発症するまでは全くの他人事と思っていました。ここ数年、毎年春先になると花粉症を経験していますが、生き死にには関係は無いのですが、結構辛いものです。また、押さえるには結構強い薬が用いられるようですが、どうも花粉よりこの薬の方が人体への影響は多いのでは?と思ってしまいます。

 今年の春、客先の秋田を訪問してお話しを聞き、驚いたことがあります。秋田杉で有名な秋田県ながら花粉症は話題にもならないのだそうです。やはりこれは、花粉そのものの影響というよりは、そうしたものに過敏反応を起こしてしまう体質になってしまったことの方が問題なのでは?と思っています。


 さて、冒頭の北海道移住に話題を戻して。恐らく、このフォーラムのお話しは、追って日経新聞に紹介されると思いますので、そちらに譲るとして、私が日頃から考えていたことと、基調講演者の「加藤 仁 氏」のお話しの共通点だけ紹介しておきます。

1.好きなことをやる
  誰かがやるから自分も、では長続きはしない。やはり自分は何が好きなのかを見つけ、それをメインにおいて考えるといい、とのこと。多趣味なことは良いこと、と言えるかもしれませんね。

2.1点突破が有効
  我々だったらゴルフがいいのかと思います。私のように都会に住んでいると、練習場は、狭い、高い、混みあうと3拍子揃っています。田舎ならゴルフの環境も全く違います。

3.そこにいる上での役割を見つける
  その地にいる人とのかかわりあい。特に自分が提供出来る何かがないと、よほどの覚悟をした世捨て人でもない限り長く住むことは難しいだろう、とのこと。同感です。

以上の3つだった。まさに、同感です。


 また、お話しの中でインターネットの話も出ました。お気づきかと思いますが、インターネットは距離の概念を根本から変えてしまっています。インターネットの世界では、隣の家の人にメールするのも、地球の裏側にいる人にメールするのも、基本は何も変わらないのです。

 最近それを裏付ける体験をしたのですが。先日、アメリカ東海岸に住む友人(アメリカ人)から私のパソコン宛(電話器に、ではありません)に電話がかかりました。インターネット電話という言葉を聞いたことがあるかと思いますが、自分のパソコンに無料のソフト(私の場合はSkype)をインストールし、後は「イヤホンマイク」を繋ぐことで、パソコンが電話に早や代わりするのをご存知ですか?始めて地球の裏側にいる友人とインターネット電話で話をしましたが、音質の良さに驚かされました。これなら高速インターネット回線(ADSL、光)さえ整備されている場所でありさえすれば、メールとインターネット電話で、どこにいる人とでも話しが出来ます。


 さらに、これも私自身が抱いていた感想と同じだったことがもう1つあります。国内であれ、国外であれ、移住といった形で違う地域、その地に何かを提供出来るかどうかが、移住を成功するかどうかの分かれ目になる可能性があるということでした。「その地の人との交流」を望まずに定住は成功しえないだろうと思っていたので、まさにその通りだと思いました。人は孤独では生きられないのでしょう。


 最後に。面白かったのは、講演者の一人、 芝垣 美男 氏(弁護士、室蘭市在住)の話しでした。せっかく東京に講演に来たので、かつての同級生7名と講演前日、新橋で飲んだのだとか。その内4名は奥さんも室蘭出身者だそぅですが、誰一人、老後は室蘭に戻ってと考える人はいなかったのだそうです。芝垣氏いわく、老後をどうするかを決めるには、奥さんの意向が重要なファクターになっているようで、ご本人達の思いはそれぞれあるようですが、奥さんの同意が得られないので、実現しそうにない、ということでした。

 そういえば、たまたま見たNHKの「鶴瓶の家族に乾杯」で前川清と長崎県五島市を旅をし、その中で小さな島でイセエビ漁をしている男性3名と出会いました。3人のうち、2人は家族が長崎にいるのだとか。自分が生まれた島で生活したいと思っても、家族はそれを望まず、しかたなく(?)ご主人だけが島に戻って独身生活をしていました。

 やはりここは奥さんの理解があっての老後、ということなのでしょうから。一人でゴルフばっかりしていては、同意は得られないでしょう。週末2日のうちの1日は奥さんの為に使う、というくらいの気遣いが必要なのでしょう。

 


 続編:(2005/10/09)

  この日の日経新聞に、「沖縄移住」の話が出ていました。昨日のフォーラムでも、「北海道の人はおおらかで、親切ですよ」と言っていましたが、沖縄も同様なよう。家を建てたら、近所の人が敷地内に勝手に(?)入ってきて、それどころか家の中にまで上がりこんできたのだとか。最初はびっくりしたが、とても気さくな人達で農産物を持って来てくれたりと、良くしてくれたのだとか。

 この話を聞いていて思い出したのだが、ハワイ在住の日系人のシニアと話をしていたら、ハワイ原住民であるカナカ族の人たちも、どうやら同じタイプ。家の前を子供が歩いていると、「メシ食ったか?」と聞いてくる。ちょっと寄ってメシ食っていけと、どこの子供にも(カナカ族にも日系人にも)同じように声をかけて、親切にしてくれたのだとか。

 ようは、人の多い東京では人情味が薄くなり、人の少ない北海道や沖縄では、なにくれと気にとめてくれるのかも。もっとも都会に長く住んでいると、あまりの干渉はわずらわしく思うのかもしれませんが。

 



 (2006/03/26)

 日経新聞のセミナーのフォローにと、パンフレットを送ってくれた。北海道の各町は「北海道移住促進協議会」を結成したのだとか。北海道をあげて誘致しているようだが、他県にはみられない熱心さがある。

 興味のある人は http://www.dankai-iju.jp を見てみられるといいだろう。

 

 

 

 


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