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言葉で動作を説明することの難しさ(2004/05/22)

 <分からない人に分からせる難しさ>

 
 靴のひもを結ぶなどということは、特に難しいことでもなんでもないだろう。だが、この靴のひもの結び方を”言葉だけで”説明するとなると話しは違ってくるはず。嘘と思うなら、ジェスチャーを交えずに言葉だけでひもの結び方を説明してみたらいい。
 この場合、相手がこと(ひもの結び方)が分かっているからまだいいが、相手が知らない事柄を説明するとなると、ほとんど絶望的。それくらい、「動作」を「言葉」で説明するのは難しいのだ。

 実は、これはパソコンのマニュアルを作るスタッフを募集する際、課題として与えられたもの。パソコンの操作を、まったくはじめての人に言葉だけで説明するとなると、どういうイラスト、言葉を使って説明しなければならないのか。こうしたことに、向く人を面接で見つけ出そうという必要性から考え出された課題が「靴のひも結び」でした。

レッスン書を読んでも
ゴルフは上達しないが、
ゴルフが上達すれば
レッスン書の言っていることが
分かるようになる

藤原一太さん 42歳 愛知県
ゴルフ「名言集」受賞者

 さて、私はゴルフを始めてから、それはもう山ほどの本、雑誌を読みました(ホームページに紹介しているのは、ごく一部です)。読んでみた感想は、上記の通り。読んでも分からないことが多いのです。皮肉なことに、ゴルフが分かってくると、本に書かれていた意味が理解できるようになる。なぜなのか、それはゴルフを始めたばかりの人には、多くの解説書は言葉が十分ではないのです。ゴルフを良く知っている人なら理解できるのですが、初めての人に分かる言葉で書かれていないことが多いのです。
 ものごと、自分がそれを分かってくると、分からない人が「何が分からないのか」が理解できなくなってきます。知っていることと、教えることとは違うセンスが必要です。それゆえ、教える資格(ティーチング・プロ)というものが必要になってくるのでしょう。

 本屋へ行ってみると坂田信弘氏の執筆によるものが沢山ある理由分かる気がします。ゴルファーにしては(失礼!)坂田氏は言葉の使い方がとても上手いのです。多分、いろいろ指導をしてきた中から、こういう「例え」で話すと理解が早かった、という経験が豊富にあったからなのでしょう。もっとも、最近は、私にはちょっと言葉が派手すぎるのに違和感があり、遠ざかっていますが(坂田氏ファンの方がいたらゴメンナサイ)

 
 

 意外だったのが、漫画で読むと分かりやすかったんです。漫画はデフォルメ(絵画・彫刻などで、意識的に対象を誇張したり変形したりして表現すること)されているので、大事なポイントは何かが写真よりずっと理解しやすいのでしょう。

 ゴルフ100を切るツボ 北見けんいち著 PHP研究所 1095円(税別)

 

 ※こちらはインターネットで見れます。千葉てつや氏の「ゴルフ解説」。



 まあ初心者向けには、まだまだ言葉という点で不十分な感のある解説書ですが、読んで無意味ということはありません。「読書百遍意おのずから通ず」ではありませんが、今まで書かれていたことが分からなかったものが分かるようになるのは嬉しいものです。また、50歳すぎてのゴルフは、体がいうことをなかなか聞いてくれません。まずは頭で理解し、次にストレッチを通じて体の動きも追従させ、結果で一喜一憂する、これの繰り返しもまた楽しいのではありませんか。

 


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