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10月02日 山口信吾さん(写真の書籍の著者) 「50歳でゴルフを始める人へのアドバイス」

 ぼくは43歳でゴルフを始めました。最初は練習場のスクールに通い、グリップやスタンス等の基本を身につけてからコースへ出ました。それからは接待ゴルフばかりでした。49歳の時、ある知人から「定年になってからゴルフクラブに入っても遅い。友だちをつくるには10年かかる」と聞かされたのが転機になりました。直ちにゴルフクラブに入会し、ラウンドの回数も年間50回ぐらいに増え、我流でハンディは10まで行きました。しっかりと練習するようになったのが49歳ですから、50歳でゴルフを始めたのとほとんど同じかもしれません。
 
 ぼくが我流でもハンディ10まで行けた理由は、30ヤードまでのアプローチを毎日のように練習したからです。我流でもアプローチを熱心に練習し、週一回ラウンドすれば、ぼくのような特に運動神経が優れたわけでもない中年でも、ハンディ10ぐらいまでは行けるのです。さすがに、シングルの壁を破るのは、それまでの我流では無理でした。ぼくがどうやってシングルの壁を破ったかは、詳しくは、ぼくの近著、「普通のサラリーマンが2年でシングルになる方法」(日経ビジネス人文庫)をお読み下さい。

 50歳になれば体力は若い時のようにはいきません。しかし、30年近くの実業界で培った知恵があります。それを活かせばよいのです。ぼくの経験に照らして、遠回りをしないで無駄なく効率的に上達するための要点を、以下にアドバイスしましょう。

@まずは、「上達とはなにか」を理解することです
 どんなレベルでも、練習しているうちに、「こうすれば上手く打てる」という発見(成功体験=小さな開眼)があります。その瞬間を放っておいてはいけないのです。どうして上手く打てたのか、その時の感覚や意識を思い出し(意識化)、それを再現できるように努力するのです。意識化を続けているうちに、成功体験を再現できるようになれば「技」になります。これが「技化」です。なんとなく練習しているだけでは、トラック一杯のボールを打っても進歩はありません。50歳になれば、それまでの仕事で培った経験を生かして、このような「知的な練習=技化」ができるはずです。

A良いコーチを見つけること
 早く上手くなるためには、良いコーチが必須です。上手い人は「自分自身のコーチ」になることができます。ビデオで自分のスウィングをチェックしている人も多いのです。しかし凡人には自分のコーチになるのは難しいことでしょう。であれば、相性の良いコーチを見つけることです。練習場で“販売促進”で無料で教えている人は避けてください。しっかりとお金を払って、自分でも70台でプレーでき、しかも教え上手の人から教わってください。口だけ達者で、とても70台では回れない「へなちょこコーチ」も多いのです。お住まいの近くで、一生の師匠となる良い「かかりつけのコーチ」を見つけてください。そしてスウィングの相談役になってもらうのです。自分の小さな開眼を話し、そのスウィングを目の前でやって見せ、診てもらい、アドバイスを受けるのです。これを続ければ、進歩のスピードは一人で練習するよりずいぶん速くなります。料金を払えば特急電車に乗れるのです。良いコーチに出会えば、新幹線に乗ることも可能です。ぼくは、ヘッドスピードの点でもコーチには女子プロが良いと思っています。

B30ヤードを徹底的に練習すること
 ドライバーやロングアイアンは、1年間は練習場でも使わないことです。まず、パッティングと30ヤードまでのアプローチを徹底的に練習してください。そのためには、アプローチ専用の短い練習場に通うことです。練習場所属のプロやインストラクターに教わると、販売促進でドライバーばかり打たされるかもしれません。それは絶対に避けてください。初心者がドライバーの練習をすれば、スウィングをつくるどころか壊してしまいます。ドライバーは、シングルクラスになって初めて使いこなせる難しいクラブです。まずは、30ヤードを徹底的に練習することです。その練習の中で、スウィングの本質が見えてきます。ドライバーでミスショットばかりしていては、何10年かけてもスウィングの本質は見えません。アプローチが上手くなったら、次には、ショートアイアンで繰り返しスウィングの基本を身に付けてください。1年間これを続ければ、かなりスウィングの基本が身に付くはずです。初めてのクラブの購入もコツがあります。パター、サンドウェッジ、ピッチング、9番アイアン、そして7番ウッドの5本だけを購入することをお勧めします。本当は7番ウッドを購入するのも1年後でよいと思います。アイアンは9番が打てるようになって物足らなくなれば8番アイアンを買い足します。少しづつ買い揃えていけばよいのです。セットで4番アイアンといった不要クラブまで購入することはありません。多分、将来とも7番アイアンぐらいまでで十分でしょう。6番アイアン以上は要らないと思います。ぼくも7番アイアンからしか使っていません。ハンディ8でも、6番アイアン以上は使っていないのです。ドライバーの購入は早くても1年後でしょう。

C切磋琢磨する環境を作ること
 まずは、できるだけ早くゴルフクラブに所属してください。会社からもらった法人会員権もお持ちの方も多いと思います。法人会員権ではクラブで友だちはできません。自分のお金で会員権を購入してください。クラブを選ぶポイントは、一人で予約なしで行けるかどうか、そして自宅から地道で1時間以内で行けるところです。予約が必要でも、一人で行って他のメンバーと組み合わせてもらえるのであればOKです。そして、知らない人と回って、競技会にも出ながらルールも勉強し、時にはルールを知らない恥をかきながら、切磋琢磨する環境を作ってください。職場の仲間との付き合いゴルフだけでは上達は難しいでしょう。

D上達は身近な場所での小さな知的努力の積み重ね
 必ずパッティング練習マットを購入し、毎日自宅で少なくとも50球は練習してください。パッティングは自宅で無料で好きなだけ練習できます。しかもスウィングの練習にもなるのです。毎日50〜100球練習していると、先述した「こうしたら上手く打てる」という「小さな開眼」が必ずあります。例えば「肩を意識したら手と腕から力が抜けて上手く打てる」という発見があります。これは大きなクラブのスウィングにも適用できるのです。毎日のパッティング練習の重要性が理解されていないのはなぜでしょうか。真実は分かりやすく誰の目にも見えるものなのに、なかなか理解されないことのようです。上達は身近な場所での小さな知的努力の積み重ねなのです。

 もっといろいろとありますが、今日のところはこれぐらいで。

 

<50歳からの手習いゴルフ・管理人>

 山口さんはプロのゴルファーではありません。ご本人いうところの「普通のサラリーマン」です。その普通のサラリーマンの山口さんが苦労して到達したことが「普通のサラリーマンが2年でシングルになる方法」に書かれています。それも、山口さんの体験をもとに、こうやったらもっと効果的に、より短い期間で到達できますよ、とアドバイスしてくれています。

 このページを読んで「なるほど」と思った方は、ぜひ山口さんの著書を読んでみてください。そしてそれを実行に移してみてください。

 こちら文庫本で680円(税込)です。「普通のサラリーマンが2年でシングルになる方法」(日経ビジネス人文庫)
  インターネットで買うなら、たとえば「イーエスブック」からでも購入できます。近場のセブンイレブンで受け取れば送料は取られません。


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