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目は耳ほどに音を聞く?   ・・・ (2019/09/01)


 先日、港区のスポーツ施設で映画の試写会があるというので、同じフロアにあるジムを利用しがてら参加してみることにした。無料の映画会なので、あまり期待はしていなかったがものすごく面白かった。出演者も、ダスティン・ホフマンは出ているし、スカーレット・ヨハンソンは出ているしとキャストも豪華な感じだったのです。

 ここでは映画「シェフ 三ツ星フードトラック始めました」の内容を説明したい訳ではないので割愛しますが、とにかく面白い映画なので、皆さんも機会を作ってご覧になることをお薦めします。 <ストーリーはこちらに紹介が出ています


 さて、この映画を見ていて気がついたことがあったのです。セリフは英語で日本語字幕が出るのですが、難しいテーマではないので(主に料理の話しなので)英語でのやりとりがとても良く分かったのです。最初は自分の英語能力もまんざらではないと思ってしまったくらいでしたが、実は自分のレベルの英語能力で拾えた内容を日本語字幕が補足してくれていたのでした。それが”とても面白かった”と言えた大きな理由でもありました。恐らくは、日本語字幕が表示されていなかったら、こうまで英語でストーリーを楽しむことは出来なかったでしょう。

 何故こんなことに感心したのかというとです。最近夫婦二人でテレビを観ている時、どうも音の聞こえが良くない感じ、そこでいつも私がテレビの音量を上げてしまうのです。そうすると、家内が「そうまで音を大きくしなくても聞こえるでしょ!」と言うのでした。しかし、どうも細かな台詞のやりとりが聞き取れないのです。

 ある日家内がアイデアを思いついて、(テレビ放送のすべてではないようですが)例えばNHKの番組放送を見ている時にテレビのリモコンの「字幕」というボタンをONにしてくれたのです。すると、出るじゃないですが画面上に出演している人たちの会話が文字になって。何っ?これって映画で英語のセリフを聞きながら、話しの内容を日本語字幕で拾うのとまったく同じじゃないですか?音が拾えていない部分を、目に届く情報が補ってくれていたのです。なるほど〜 、これでテレビの音量を上げずとも内容がわかるようになりました。



 その昔、オーディオ(レコードや真空管アンプ)に凝っていたことがあったので、人間年を取ってくると高音域が聞き取りづらくなることは知っていた。しかし、最近これとは違う現象に気がついたのだ。それは映画。私は若い頃から映画好きで、大学卒業時には、これから当分映画館にも早々いけなくなるかもと就職までの1ヶ月、とにかく映画館に通ったのだ。当時は渋谷に全線座という映画館もあり2本建てで映画を見ることが出来た。こんな具合にとにかく1本でも多くの映画を観てやれとばかりに通いつめ、ついに1ヶ月で観た映画が30本を超えた。これほど多くの映画を集中してみたもので、おわりのころには目薬持参だった(笑)。

 さて、さて、それがです。最近映画館に行くと、やたらに映画音楽がやたらデカク感じるようになったのです。映写技師が音量の設定を間違えたんじゃない?と思うほどで、よっぽど係の人に「音量を下げて」と言いに行こうかと思ったくらいだったのです。

ちょっと待てよと高齢化による聴力の変化についてネットで調べてみました。すると、ありましたねぇ。それによれば、「高齢者は、小さい音は聞こえませんが、大きい音は若い人と同じか、若い人以上にうるさく感じるのです」 と。私の聴力もまさにコレですね。

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加齢性難聴の4つの特徴  ・・・ リクルートメント現象−小さい音は聞こえにくく、大きい音はうるさく感じる

 テレビドラマのセリフが聞こえないのでボリュームを上げたら、物が壊れるシーンなどで音が大きく、ビックリしてあわててボリュームを下げた。高齢者に、普通に呼びかけても反応しないので、耳元で大声で呼びかけたら、「そんな大声で言わなくも聞こえる!」と怒られてしまったなど・・・これらは全てリクルートメント現象によります。

 高齢者は、小さい音は聞こえませんが、大きい音は若い人と同じか、若い人以上にうるさく感じるのです。

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 「目は口ほどに物を言い」
とは昔から言われているが、今回私が感じたのは「目は耳ほどに音を聞く」ということ。シニアになって、体のいろいろな箇所がレベル低下してきても、今回の「視力」が「聴力」を助けたように、ちょっとした工夫をすればなんとかなると思えた事例でした。 


 

 


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