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80.上り坂、下り坂、まさか! ・・・ (2011/08/21)

 以前このホームページでもご紹介したかと思いますが、定年後、新しく始めたのが中古車輸出の仕事。仕入れをする競り(オークション)会場は、どういう訳かゴルフ練習場の横でした。

 左写真の会場へも、東京から高速道路を北へ車を走らせ中古車の仕入れに行ったものでした。早めに仕事が終わった日は、隣のゴルフ練習場で練習をして帰ったものでした。

 それが震災の影響で建物のあちこちに不具合が出て、結局閉鎖となってしまいました。

 さらに、話しはそれだけでは終わらなかったのです。会場閉鎖前にここで買った中古車2台が、その後、輸出前検査で所定のレベル以上の放射能が検出され、輸出停止になってしまったのです。

 海外のバイヤーさんとの長〜いやりとりの末、やっと決まった輸出先、それが最終段階で、NO!を突きつけられた格好なのです。それまでかかった費用一切だけでが残り、お金は外国のお客様へ返金することになってしまいました。(その後、分かったことは、放射能で汚染した車は解体屋さんも引き取ってくれないようで、乙仲さん共々、困り果てています)

 小泉元首相が好んで使っていた言葉だそうですが、人生、上り坂と下り坂があるが、それに加えて「まさか」というのがあるのだそうです。昨年秋から始めた仕事ですが、まさにこの「まさか」が起きたわけです。


 この仕事、それほど儲かる仕事ではなかったのですが、更に、人間が相手の仕事だけに、結構手間がかかります。それでも、シニアの私のように時間があり、そこそこ英語が出来る人間にとっては、結構楽しい仕事でした。しかも通常、起業となると、ちょっとラーメン屋さんをしようか、というのにも、恐らく千万単位のお金が必要になってくるのではないかと思いますが、この仕事は150万〜200万もあれば立ち上げが出来ます。

 シニアの仕事は、「経験」「人脈」「小資本」が前提と教えられ、まさにその線に沿った仕事として中古車を始めましたが、ここへ来て再検討を迫られたわけです。かなりの確率で輸出が出来ない車が発生するかもしれない。1台こうした車が見つかる度に、過去売った10台ほどの利益がすっ飛んでしまいます。薄利少売のビジネスで、これは致命的です。
 若い世代での起業なら、失敗しても、また別な仕事で挽回することも可能でしょうが、シニアの仕事の場合はそうもいきません。自分自身でも経験しましたが、60歳を過ぎて、新しい働き口を探すのは容易ではありませんから。また資金的に大穴でもあけてしまえば、退職金に手をつけざるを得なくなりますから。

 という訳で、せかっく始めた仕事ではありますが、それも経験が出来、2年目からは黒字化するための下準備も出来ていたものを中断することになりました。しばらくは世の中が、こうした問題にも気がついてくれ、なんらかの対応策(オークション会場で販売する前段階での放射能検査、そして、東京電力による損害の賠償)が出来上がってきませんと、安心して仕事が続けられません。こうしたことは、もはや一個人の力ではなんともなりません。


 これを、ゴルフの師匠で、オーナー経営者の友人に話したところ、こんなメールを貰いました。

 まあ、ビジネスをしていると、自分の力だけではどうにもならない力が働くときがあります。そのような状況も受け入れて、経営者たる考え方をしていかなければなりません。全く自分に落ち度が無くても、世間状況のせいにすることは許されません。

 赤字決算になっても、銀行は仕方がなかったね、融資をしてあげましょうなんて言ってはくれません。結果は全て代表取締役が負わなければならないのです。

 まあ、しばらくは様子をみるということで、これはきっとゆっくりと休みながら今までのビジネスと、これからのビジネスを考えなさいと神様が言っているのですよ(笑) 少し涼しくなったら、ゴルフに行きましょうね。


 だそうでした。彼、起業して20年くらいかと思いますが、過去、2度倒産の危機に直面しています。今は立て直していますので、笑って話してくれますが、当時、心労が引き金になったようでメニエール病になっています(それも2度も)。


 ここは彼のアドバイスに沿って、しばらく休業したいと思います。1年間、ずっと走りっぱなしで、好きな旅行もしていなかったので、家内とゆっく旅行でもし、来るべき再開の機会をうかがいたいと思います。



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