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285. ようやくトンネルを抜けた  ・・・ (2019/09/15)


 昨年後半は、実質的な輸出売上はなかったものの、モンゴル人ご夫婦に中古車輸出の指導をしていたので、活動をしていなかった訳ではなかった。しかし、今年に入ってからはガーナ人パートナーの都合で仕事モードには入れなかった(お陰で沢山本も読めたしゴルフも出来たが)。
 ここへ来てようやくトンネルを抜け(買付希望と送金があった)、70才を前に中古車輸出の再スタートとなった。そんな中で読んだ本がコレ!「仕事も人生も娯楽でいい」 堀江貴文 著(宝島社新書)だ。


 最近本はほとんど買わない。というのも自宅新築に際し古い家に残っていた大量の本を含む品々の処理に散々苦労したため、モノを増やすことにためらいを持つようになったからだ。幸い地域の図書館にインターネットからアクセスし、読みたいものがあれば予約しておくと、早ければ翌日には歩いて5分ほどにある区の施設に届けてくれるからだ。

 今回は外出先の書店で見つけたこの本。スマホを使って居住区の図書館データベースにアクセスしてみたが蔵書に見あたらなかった。ならばと思いついた時にと買っておいた。

 もともと堀江貴文なる人にはまったく興味がなかった。当時はLivedoorで華々しく活動し、その後証券取引法違反容疑で逮捕された。ある時、書店で平積みしてあった彼の本「君がオヤジになる前にを手にとってパラパラとページをめくって拾い読みしてみると面白かったのだ。で、その時も買って読んだ。以降、図書館データベースから検索をし、堀江貴文氏が獄中生活をしてきた記録などを読んでみた。最近は、この人前科者でしょ?と誰も言わなくなったほど活躍している。例えば、民間ロケット打ち上げに協力したりだ。


 さて、話しを戻してこの本、前書きの「はじめに」のところから面白かった。いわく、「人生を変えるのは簡単だ。現状に縛られず、初めの一歩を踏み出せばいい。前進を妨げているのは、リスクではない。能力でも経験でもない。そのように言い訳して“行動しない自分自身だ”」

 私もその通りだと思うからだ。振り返ってみて堀江貴文氏の本を読んでいて一番共感するのは「行動することの大切さ」 を繰り返し言っていること。至近な例で言えば、10通りの減量方法を知っていたとしても痩せはしない。痩せるには1つでもいいから”実行”してみることしかないのだからだ。彼は今まで読んできた著書10冊ほどすべてで”行動に起こす”ことの大事さに触れている。
読んでいて面白かったところを抜き出してみると、

・面白いと思うことをやろう
 息子にも説明してきたのだが、世の中には天才と呼ばれる人は沢山いる。そうした天才たちと伍してやっていく唯一の方法が「好きなことを見つけ、それに邁進すること」 だと。昔から「好きこそものの上手なれ」と言われているが、その通りだと思う。

・仕事は「食っていくため」にするものではない
 私の俸給生活時代は7回もの転職で終わった。転職するにあたって、いくら給料をくれるかで変えたことはない。いつも、自分がいままで経験してこなかったような新しい領域をやらせて貰えるのかどうかが判断基準だった。それまだやったことがありません。ぜひやらせてください、という形のステップを積み上げてきた。好きで面白くてどんどん走っていると自然と結果は付いてくるもの。収入は右肩あがりで伸びていった。多分、収入が先にあって仕事が後だったなら、こんなに面白い経験は出来なかったと思う。(へたするとイヤな仕事を続け、ノイローゼにでもなっていたかもしれない)

・承認欲求なんて捨ててしまおう
 私が50才過ぎで勤めた米国系ソフト会社の日本法人で働き始めて、しばらくして気がついたことがあった。社長と飲みながら話しをしていて、私は人に認められたいという思いがあるのに対し、彼はそうした思いはないというのだ。聞いてみれば、彼はクリスチャン。常に「神」が自分を見ていてくれるので、それ以外の人に認めて貰うとか認めて貰わないとかは関係ないのだと言う。なるほど〜。この部分に関してだけは私は当時の社長とも堀江貴文氏とも違うところだ。

・仕事はみな娯楽である
・好きなことをしていれば、人は幸せでいられる

 60才前には、仕事を娯楽とまでは割り切れなかった。さりとて家族のため、生活のためとも思わなかった。家内がおおらかな人であったことも助けになったが、好きなことをすることが一番自分のパフォーマンスを発揮出来るのだと考えていた。実際にそうなって、給料はあとから付いてきた。

・働くこと=「我慢すること」ではない
 私は自分を我が儘な人間だと思っている。ただし、他人に対して我が儘なのではなく、自分の生き方に対して我が儘なのだ。考えてみて欲しい、お子さんのいる方「最愛のお子さんの一生を保障してあげられますか?」無理に決まっています。それは生物の基本は、先入れ先出し法にのっとって生きているからだ。つまり先に生まれたものは、先に死ぬ。先に死ぬ者(私)があとに残るもの(子供)の一生など保障してあげようがない。
 こうして私は好きなことをするように心がけた。たまたま勤めたところのトップがダメな人間だったとする。イヤだから辞めるのではなく、もっと好きになれる別な仕事を見つけてから辞めるようにしてきた。こうしてきたお陰で年俸だけは定年まで増えてきて勤め人を終わった。(私の50代、転職に困ったことが一度も無かった)


 とまあこんな具合に、私の考え方ともフィットする内容が沢山だった。恐らくは何をやってでも稼げるという自信が彼にしてこう言わせているのだろう。私は自由に生きてきた方だと思うが、それがさらに60才を過ぎ、自宅もあり、借金はナシ、年金ありという現状ゆえに言えること。つまりようやく70才前になって彼の考え方のレベルになれたとも言える。ともあれ、50才少し前の彼の言っていることは私から見ても、理にかなっていると思えます。皆さんも読んでみてはいかがでしょう。


 




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