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239. 定年後の歩き方(一番の心配は孤独?) ・・・  (2018/04/15)  

 
 
 定年後のこと、一般的にどう捉えられているのかが知りたくて図書館で借りて来た本がこちら「 定年後の歩き方」だ。

 以下、これにそって定年後、小さな事業を始めた私なりの分類と感想をお伝えします。
 定年後の歩き方 (洋泉社ムック)

 



PART1 定年後のリアル 「第2の人生」のライフスタイル入門 大江英樹 著 (1952年生まれ、証券会社)

 誤った俗説に惑わされるな
1.「退職金で投資デビュー」は最悪パターン 金融相場は10年に一度は暴落している。

  多少なりともリスクを伴う投資をするなら、現役サラリーマン時代にやっておくべきと思う。給与収入がなくなってしまってから、それを上回る運用なんて出来るはずがない。若い時なら運用に失敗しても「挽回」という言葉が有効だが、給与収入がなくなってから、しかも60歳超では「挽回」は不可能。シニアの運用は、リスクを最小限にした中で考えるべきと思う。


2.「健康」については悲観も楽観もしない

 長年、自分の体の状況を知っていれば、不具合が出そうな個所は推測はつく。それでも、気がつかなかった不具合も出てくることもある。私の場合、シニアになるまでに消化器系に不具合は発生した経験があったが、まさか循環器系に不具合が発生するとは思ってもみなかった。
 心筋梗塞で入院した後振り返って考え、分かったことは、ある年代になれば血管年齢は年齢なりに古くなるのは自明の理だった。私の場合、健康診断時、眼科医から「1.動脈硬化」が始まっていることを告げられていたのを真剣に受け止めていなかったのが問題だったかも。兆候は「2.体重増加傾向」を見ても分かるようだ。私の場合も、体重が増えつつあった。これに比例して、血圧が上がっていたが、毎日の測定などしていなかったので気がつかなかった。
 ようは、シニアになったら、適度な運動をして、腹は八分目、脂っこい食事はほどほどに、同様に酒もほどほどに。確認のために、体重チェック、血圧チェックを毎朝やって「3.上昇傾向」が見えたら、それを抑える努力をしておくことが必要。


3.趣味三昧というけれど退屈には勝てない

 俗に、定年後の時間は8万時間ともいうが、あらためて考えなくても、俸給生活時代を振り返ってみたらいい。朝、例えば8時に家を出たとしよう。夜は残業をした後、8時に帰宅するとすれば12時間は時間的に拘束されていたことになる。これがポンと無くなったとしたら、それを上回る趣味なんてまず存在しないだろう。
 私の場合、中小企業の社長をしている高校時代の同級生から「最大のヒマつぶしは仕事をすること」と言われたが、素直にそれにしたがって、自分で小さな事業を起こしたが、正解だったと思った。



4.再雇用の場合は、理想の職場ではなかったという印象を持つケースが多い
   再雇用で辛かったのは、仕事に対する責任と権限があいまいだったこと

 私が最後に勤めた会社でも、定年時の再雇用は制度としてあった。しかし、それでなくてもあきっぽくて、数年ごとに転職していた私にとって、それまでやっていた仕事の延長で、しかも、権限も給料も下がる形での再雇用なんて受け入れる感覚はなかった。

 別な仕事で、仕事の権限も、給与も上なんて望むとすれば、それは自分でやるしかなかった。もっとも、収入は、会社組織を作って人を雇いでもしない限り無理な話しだったので、個人で無理なく働き、収入はそれなりに、ということでも十分だった。



5.会社を辞めた途端、いきなり人脈ゼロに

 たしかにそうですね。私の場合、人との繋がりで仕事が順調に回って来ていた。それが一旦ゼロになった。以前の仕事(IT企業で営業)tとは別な分野(定年後始めたのは中古車輸出)を始めたが、人脈作りのコツみたいなものは生きていた。新しい仕事を覚える中で、1つ1つ、仕事に必要な人脈を作ってきた。これがお陰で、定年後8年間も仕事を続けてこられたと思っている。
 つまり、人脈を作るコツさえ分かっていればその時代、時代で、必要な人脈を再構築していけば良いだけ。難しい話しではないと思う。


6.もっと早くから準備しておけばよかった

 私は50歳になった頃から漠然と(60歳)定年後のことを考え始めた。53歳でゴルフを始めたのも(同様にこのホームページ、”50歳からの手習いゴルフ”も始めた)その1つ。当時は定年後に小さい事業を始めるなんてことを考えていたわけではないので、まずは定年後の趣味としてゴルフを選んだのだった。先輩いわく、ゴルフ倶楽部に加盟しても、楽しくゴルフをするための人脈も、そう簡単に出来る訳ではないので、定年前にどこかのゴルフ倶楽部に加入して、人脈作りを始めておいた方が良いと言われたのだった。

 60歳に近付くにしたがって、何か仕事を自分でしてみたいと思い始めたものの、具体的な行動は、週5日間働く毎日から解放されてからでないと無理だった。私の場合、まずは(組織という枠から飛び出すための)気持ちを切り替える意味で、アフリカ(ガーナ)旅行をした。これがその後(中古車輸出を仕事とする)を決める大きな要素になった。それを軸にして、いろいろなセミナーにも参加したが、一旦、軸となるべき「方向」が決まっていたので、それに向かっての情報収集となった。

 ※ 詳しくは「こちら ・・ 起業には目的意識+トリガーが必要


7.「居場所」づくりが「良いサイクル」を生む

8.地域コミュニティに入るのは容易ではない

9.不安から目を背けず真剣に向き合いべき



以上だそうですが、一番の心配は「孤独」とありましたが、あらためてそうなんだぁ〜という思いでした。これは

・年金があれば「お金」で深刻な事態に陥る可能性はない

・それよりむしろ会社と言う居場所を失い、「やること」と「話す相手」がいなくなる『孤独』に備えるべきでしょう。

 とあった。著者が指摘した最大の懸案ポイントは、なんと「孤独」だったとは。

 私がこの問題に目を向けたきっかけはこちらの本「居場所の社会学」でした。この本では、かならずしもシニアを対象に書かれたものではなく、人間にとって自分の居場所がどういう意味を持つのかが書かれていた。

 シニアの場合だけに限って説明すると、勤め人時代には気がつかなかっただろうが「名刺」は自分の居場所を明示するものだったことに気が付くはず。そこに社会的な位置、どこの会社の、どの部署で、どんな役職についているかが書かれている。
 それを示す名刺が無くなることが、シニアにとってどれほどの衝撃を持ってきたのかを改めて思い知らされることになる。

 ※ 詳しくは「こちら、シニアの居場所の社会学(PartI)  」に


◎老後が不安なら働いて”老後”をなくせばいい

 仕事をしたい理由 1.生計の維持のため
2.自由に使えるお金(小遣い)の確保のため
3.健康維持のため
4.社会とのつながりを得るため



現役時代から一変する定年後の幸せ生活


◎私がこの方の書いた文章で面白い表現だなと思ったのが、

・サラリーマン時代は、不安は無かったが不満だらけでった

・独立したら、不安はあるけど不満はまったくなくなった


私自身の考えでは、むしろ60才以降は起業に向いていると思っています。

 年金がある → 失敗のリスクは現役時代と比べえ段違いに低くなる
         → 好きなことで起業する
               趣味ではダメ 芸レベルまでレベルアップが必要
               (芸は身を助く、のたとえの通り)


 ◎60才以降も働くための3つの大原則

1.自分の好きなことをする

2.世の中の役にたつことをする

3.自分の出来る範囲で、出来ることをする

だそうです。

繰り返しますと私の考えでは、

 好奇心が強い、何でも自分で出来る、変化を好む、人との繋がりが多い、という人は定年後是非起業してみられるとよいかと思います。





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