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207. 定年後起業の練習材料なんていくらでもある(Part III) ・・・ (2017/01/22) 


1.売れないなら、どうやったら売れるか、を考えることが大事

2.まだ会ったことのない相手とのコミュニケーションの難しさ

3.最後の対面で好印象を作るセンス


1.売れないなら、どうやったら売れるかを”考えること”が大事

 海外向けの中古車販売も、国内向け不用品販売も、ともにインターネットで売るのなら、写真のクオリティが大事。一例ですが、冬タイヤ(スタッドレス・タイヤ)の場合。左が最初に掲載した写真。最初4000円からスタートしたが売れなかった。値段を下げても売れなかった。これではダメと、一からやり直してみた。

 これを実施したケースが以下。写真をすべて撮り直して掲載してみた。すると10分ほどで問い合わせが。「今夕、受け取りに行きます」と連絡があり、その方にお譲りした。タイヤ4本で2000円でいいんですか?安いですねぇ、と喜ばれた。


 ワープロなどでデータを登録する際、「上書き保存」と「名前を付けて保存」と2つがあります。一番最初に商品掲載をしたあと、文章の一部を書きくわえて保存するのが「上書き保存」。これに対して、あらたなページを起こして新規に保存するのが「名前を付けて保存」。インターネット上でジモティが商品を紹介してくれるのは、新しいものだけ。なので売れなかった商品の古いデータをなんど更新しても主催者ジモティの紹介には登場してこない。

 売れない時は、頭を切り替えて、新しい写真と言葉を用意し、新規に保存してみる。すると”あらたに掲載された商品”としてジモティが紹介してくれる。インターネットWebシステムの特徴を理解し、そこに自分のアイデアを上手く乗せていくことが大事。



2.まだ会ったことのない相手とのコミュニケーションの難しさ

 外資系企業でソフトの販売・セールスをやってきた自分が、中古車輸出の仕事を始めて最初にとまどったのがこれ。対面でなら相手を説得することに自信があった私だが、インターネットの向こう側にいる人間とのやりとりには苦労した。こちらの熱意とかが、そう簡単には通じないのだ。
 そこへ行くと今回は中古車輸出よりマシだった。相手は日本人だということ。日本語ならば、こなれた言葉を使うことも出来る。

 例えば、

 この商品の受け渡し、朝方(8:00-10:00)、もしくは夕方(6:00-9:00)でご指定いただけると助かります。また受け渡し場所は拙宅でとなります。よろしくお願いします。

 
昼間は本業(中古車輸出)があるので、不用品の受け渡しは朝か夕方以降、に限定しておきたかった。ストレートに「○○時に来てください」と書くことも出来るが、やはりここは相手に好印象を得るため、ソフトな表現にしてみた。

 ただ、のべつまくなしに相手の希望を受け入れている訳ではない。たとえば、4点で200円という商品があった。ある方(多分女性?)から、4点セットでないといけないのか?交渉は可能なのか?と。おいおい200円だぜ。で、返事したのは、4点でも2点でも同じ200円。欲しいものだけお持ち帰りください、と返事した。知っているのだ、相手は4点のうち2点だけを買うから100円にしろ、と言っているのだと。

 アフリカ向け輸出でもそうだったが、自分なりの売る形があって、それを踏み越えてまで無理をしようとは思わなかった。それは20万、30万円の世界でも、200円、300円の世界でも同じスタンスだった。



3.最後の対面で好印象を作るセンス

 ジモティがヤフオクなとと違うのは、受け渡しは基本、対面でということ。いちいち梱包しなくてはいけない手間が省ける。反対に、受け渡しには相手と会って手渡すことが必要になる。そこでだ、終わりよければすべて良しなのだと思う。商品の受け渡しに来てくれた相手には笑顔で対応すること。言葉のサービスもおしまない。「遠くから大変でしたねぇ」とか、「寒い中を来てくださって有難うございます」と。また相手が期待していない何かを付加すると印象が違うのを知っている。今回のジモティは不用品処分サイト。なので高額なものは提供できないが、それでもおまけとして差し上げられるものはある。ちょっとした小物をプレゼントすると、相手の印象はググッと変わってくる。

 このあたりはその人のセンスもあるかもしれない。しかし反対に商売をやっていると、自然と商売向きの顔、言葉遣いになってくるような気がする。まあ、こう言ったあたりも、シニアにジモティでもやってみませんか?という所以なのです。



<編集後記>
 シニアになって人との交流が減ってくると、どんどん世界が狭くなってくる。また、会社勤めをやめて名刺がなくなると、自分の居場所が無くなったと感じるのが勤め人。別に自分が変わった訳ではないのに、阻害された気分になってくる。

 今回ジモティなる不用品処分をやってみて、なんだこんな身近に面白いものがあったのか、と思った。私がそうだったが、捨てられない性格ゆえに、山ほどの不用品が身の回りにあった。それがたとえ数百円にでもなると、嬉しい気分になる。まあ、たいして高額にはならないが、もうここ数年使っていないなんてものは早々にジモティに出品して若い人に使って貰おう。相手に「得した」と思わせることが出来ると同時に、あなたもそこから「得る」ものがきっとあるはず。



※ 母が使っていたシーリー社(http://jp.sealy.com/) のベッド。渋谷区にお住まいの方が大型バンに乗って取りにきてくれた。
  こうした大型不用品処分がタダで出来てしまうのもこのジモティの利用価値。




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