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167.連続起業家たちが教えてくれる起業で大事なポイントとは  ・・・ (2014/09/14)




 ふらりと立ち寄ったTSUTAYA六本木店で面白い本を見つけた。「2回以上、起業して成功している人たちのセオリー」というタイトルの本。私は40歳以降の20年をIT関連の企業で仕事をしてきたが、その後半は、いくつかの外資系日本法人の社長に請われ、立ち上げ、立て直しを交互に経験しました。
 そんな経験の中で思ったのは、彼ら経営者が成功したと思っていても、それは「たまたま」なのかもしれない、ということ。成功した経営者が、また別な日本法人のトップを務めたとしても、必ずしも成功していない、という事実からでした。
 しかし、この本のタイトルのように、何度、立ち上げをやっても、再度上手くいく、という経営者もいるわけです。そういう人だけが「成功する起業とは?」という問いに答えられる人だと思いました。



  何かを始める際に大事なのは、動機(Why)
 
 家入一真 氏

○ 自分の人生を会社に乗り移らせる
 会社を立ち上げるときは、自分の人生を法人に乗り移らせる必要があると思うんです。プライベートもなにもなく、自分のすべてを費やして、なにもかもを会社中心に考える必要がある。それができる人が起業に向いている人です。


 金澤悦子 氏

○ 「XXさんがいたからいまの自分がいる」と言ってくれる人がいたら
 父が死んだときにも思ったのですが、生と死はこんなにも境目がないものなんだと、あらためて痛感しました。きのうと同じきょうが来るとはかぎらないということを、すごくリアルに感じて、やりたいことをいまやらなくちゃと、ようやくお尻に火がついて、、、。
 世の中の役に立てるようがんばって、いずれ歳をとってこの世を去ったとき、もし「○○さんがいたからいまの自分がいる」といってくれる人がいたら、それが私にとっての成功でしょうね。


 小岸 弘和 氏

○ 何が自分を起業に駆り立てたのか
 起業しようと考えたとき、まず自分自身あてに「なぜ起業するのか?」という内容の企画書を書きました。「なにが自分を起業に駆り立てたのか?」を明確にしておきたかったからです。その最初い記した言葉は「あったらいいなにかをかたちにしたい」でした。自分が望む「チーム」「組織」が身近にないならみずからの手で創造したい、というのが起業の根源だと気がついたんです。


 晴山 敬 氏

○ 「なぜあなたはそれをやるの?」
 「なぜあなたはそれをやるの?」という質問に答えられないと、なにをやっても、なかなかうまくいきません。迷っている時間がリスクですね。電話1本かけるとか、人に会うとか、なんでもいいから行動を起こしてみると、できることがなにか見つかる。



「人脈」が大切なのは、何もシニアの起業に限らない


 飯野司 氏

○必要なリレーションは一朝一夕では築けない
 アイデアはあるけど起業できないという人は、リレーションが不足している可能性が高いと思いますね。でも、必要なリレーションは一朝一夕で築けるものじゃありません。名刺を交換すればいいというものでもないし、口利きを頼めばいいというものでもない。やっぱりふだんの行動が大切なんです。


 高橋 研 氏

○「縁」と「やりたいことへの挑戦」と
 やっぱり、人と人とのつながりって大切だと思うんです。自分自身の来し方を振り返ってみても、ここまでやってこれたのは、いろんな人の縁があってのことですから。
 以前なら、ビジネスにもっとも必要なのは、戦略を考える力だとよくいわれていましたが、最近は、もちろん戦略も大切だけど、行動する力と人とのつながりを形成する力のほうが、より求められている気がします。



起業に際してのお金の位置、意味


 飯野司 氏

○お金ありきの発想は、行動を制限する
 ぼくは父からよく、「お金はあとからついてくるものだ。命を取られるわけじゃないのだから、とにかく目の前の仕事を一生懸命やりなさい」といわれているのだけど、お金を判断の基準にしはじめると、本当ならやれることもやれなくなってしまうんです。

 ビジネスを構成するのは、「人、モノ、金」だとか、「人、モノ、金、時間」だとかいわれますが、お金はしょせん要素のひとつですから、そこにとらわれずに、そのとき必要な要素をもっとも効果的に使って、結果を出していけるのが経営者であり、起業家なんだろうとぼくは思いますね。

 

目標、行動、進捗確認

 孫泰蔵 氏

○「アタマがちぎれるくらいに考えて手を動かす」
 「目標を立てること」これは起業にかぎったことではありませんが、どんなことでも漫然とやっているとうまくいきません。からなず目標を立てて、進捗や達成状況を意識したほうがいい。
 あとは「プロトタイピング」ヘタに考える前に、とにかくまず手を動かしてみること。カタチにすればわかることもあります。






 東京しごとセンター 主催の「創業寺子屋塾」に参加した際に教えて貰った言葉の中に、(シニアの起業の場合に)大事なキーワードは、「経験」「人脈」「小資本」だとのこと。またこれとは別に、相談員の城戸先生から、「何をもって社会に貢献するのか」をまず始めに考えておくように、と。さらに事業を成功させるには、「情熱、わくわく感が必要」だと言とわれたことも覚えている。

 こうして考えていくと、起業に必要なことは誰がやろうとも、どの世代であろうとも基本部分は共通していることが分かる。異なるのは、シニアの起業は「小資本で」ということと、頭でっかちにならないように、というアドバイスくらい。

 小資本で、というのは万が一、上手くいかなかった場合、若い人ならば借金を返して、りトライを、ということが可能だが、シニアの場合は働いて返すだけの時間がなく、せっかく持っている土地、家を手放さなくてはならない状態になりかねない、ということから。また、頭でっかちにならないように、とは、経験豊富なだけに、机の上でのみ考えて、一向に行動に落とし込めていないシニアを良くみかけるからだ。



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