ホーム目 次 / 前ページ次ページ       


151.第4コーナーを曲がって、ゴールが見え始めたところで落馬(?)  ・・・ (2013/12/15)

 第4コーナーを曲がって、ゴールが見え始めたところで落馬した感じだ、 とは義兄の感想でした。

 夏ころだったかと思います。年齢(?)、体力(?)を考えてかこの12月で会社をたたむと言い出しました。65歳になったし、健康診断の度に、どこか体の問題点を指摘されていたからのようでした。取引企業に引き継ぎをし、12月末で廃業し、来年からは房総半島の海辺に中古住宅を買い、余生を過ごす、というのです。彼はヨットが好きで、ついに独り身を通したので、晩年は海の近くで過ごしたい、と思ったようでした。

 それがです、12月4日の早朝、自分で救急車を呼び、新宿の病院に到着、そのまま意識がなくなり救命救急センターに収容されました。妹である私の家内は、そんなことが起きているとは露知らずいつも通りの生活を続けていました。この病院の人たちが、彼が持っていた行きつけの病院の診療カードから辿り、当方に連絡してくれたのが翌々日、6日の昼ごろでした。急いで、勤めに出ている家内と連絡を取り、一緒に病院にかけつけました。

 担当医師からこんな説明がありました。腰が痛いと救急車で運ばれてきたのは、腎臓がまったく機能していなかったから、と。(実は家内の家系には腎臓疾患を持つ人が多いのです)。救命救急センターでは人工透析の機械使って状況打開を試みてくれているものの状態ははかばかしくなく、腎臓だけでなく肝臓も弱ってきているのだそうでした。更に肺もこの影響を受け危ない状態で、いつでも呼吸器をつけられるよう口から管を通していました。つまり平たく言うと、多臓器不全に陥っているのだそうでした。
 我々が病院にかけつけて本人に声をかけたものの、朦朧としているようで、我々の顔が分かるのかどうか不確かな状態でした。(あとで聞いてみると、やはり覚えていませんでした)

 とまあ、ここまで書けるのも、現在は状態が良くなっていればこそです。1日おきに、(両親は既に他界しており)家内と私が交代で病院に通いましたが、徐々に良くなってきていました。一時は医者から、最悪のケースも覚悟もしておいて、と言われただけにほっとしています。ようやく会話が交わせるようになった義兄の一声が前述の、「第4コーナーを曲がって、ゴールが見えたところで(計画的に廃業する直前まで行って)落馬した感じだ」でした。早く、それらが笑い話になるといいな、というところです。



 自分の周りの人のことを考えてみると、皆さん、ある年齢になれば健康上の課題を1つや2つは抱えているもの。私も、体重増加、血圧上昇、動脈硬化の始まり、などなど。そこへ一昨年の仕事上のトラブル(放射能汚染による輸出車両の輸出差し止め、そして、大黒埠頭にて船積みを待っていた車両が追突事故にあったこと、更にその後の損保会社のひどい対応)などでストレスがマックスに達したようでした。ある日胸が痛くなり、救急車で病院へ行き、そこで出た医師の診断結果が「心筋梗塞」でした。


 退院後(親戚を見渡しても心臓疾患を持つ者はいないもので)、いったい何が問題だったのかを考えてみれば、加齢による変化は避け難いものと考えれば、体重増加が諸悪の根源(?)のよう。そこから生活習慣そのものを全面的に見直しました。自宅での仕事はパソコン操作がメインですので、3食しっかり食べたら体重が減るはずがありません。そもそも私に限らずほとんどの人は1日3食で摂取したカロリーを使いきるだけの肉体的労働などしてはいません。基礎代謝力が期待出来る若い人ならいざしらず、60歳を越えた自分には1日2食でも十分なのでは?と思った訳です。歴史を振り返ってみると、そもそも江戸時代以前は1日2食だったようですね。

 さて、次は適度な運動。体重増加抑制には、走るより、早足で歩く方が効果的です。ノルディックのポールを持って1時間ほど早足で散歩をすると、翌日には1kg前後の減量が確認できます。これを週に1〜2度実行し、あとは月に1〜2度、五十肩の後遺症を軽くすべく、区の施設、スポーツセンターへ行き、マシントレーニングもしています。こんな具合に食事の調整と適度の運動で生活習慣を改善しました。その集大成、効果測定にと昨年は富士登山にもチャレンジしました。これでかなり体力にも自信が持てました。

 とまあ、こんな具合に生活全般を見直すことで、今のところ心筋梗塞、再発の危険性はかなり低くなったようです。医者からは、「それを以前から実行していれば(心筋梗塞で)入院などする必要はなかったでしょうしね」でした。今回の義兄の例を見ても、医者に体の諸々の課題を指摘されていながら、タバコは吸う、酒は飲む、はたまた食事は外食が中心、あげくのはてが救急車で入院です。植木等の歌のように「分かっちゃいるけどやめられない」 なんて言ってられませんね。平均余命が長くなったといっても、大きな障害を抱えたままでの長生きは、辛いものがあると思いますよ。



ホーム目 次 / 前ページ次ページ     

inserted by FC2 system