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111.リストラをテーマにした映画を観て ・・・ (2012/05/27) 


 偶然通りかかった新橋のガード下、小さな映画館で上映している映画に惹かれました。タイトルは「カンパニー・メン」不況のあおりを受け、造船部門が縮小されることになり3000人が解雇されるというアメリカであれば、めずらしくもないお話しです。まあアメリカ映画ですから、最後はハッピーエンドで終わるので、さほど心配しなくて観ていられるのですが、解雇された人の心の変化が痛いほど伝わってきました。

 英語での説明をご覧になりたい方は上の写真をクリックしてみてください。  日本語の説明をご覧になりたい方はこちら、上の写真をクリックしてみてください。



 この映画のシーンの中では、解雇を通告された主人公が、渡されたダンボール箱に私物をつめて持ち帰るシーンがあります。ビルの上から見る風景は、同じように首になり、ダンボール箱を持った人たちが、同じように駐車場を自分の車をめざして歩いているシーンがありました。米国の場合、解雇された人間が問題を起こさないよう、通達、即、退社を求められます。彼らの驚きと、無念さが伝わってきたシーンでした。

 アメリカ留学時代仲の良かった日本人の友達は、アメリカ人女性と結婚し、人生、アメリカで生活した時間の方が長くなりました。彼は、仕事的にはアンラッキーな男で(家庭的にはとても幸福そうです)、銀行のコンピュータ部門を担当していましたが、銀行の統合、もしくは買収により、3回解雇されています。今回のこの映画も彼が観たら、また別な感想を持ったでしょうね。


 私は、47歳から定年(60歳)まで外資系企業に勤めていました。私
自身は首になったことはありませんが、米国本社統合の煽りで、部下を2名辞めて貰ったこともあります。そのことが片付いてから、私自身も、それを追うように退職し、半年間無職でした。
 現在はサラリーマンから足を洗っていますので、少なくとも、人を解雇したり自分が解雇されたりする思いはしなくて良い立場になったことを、あらためて実感を持って感じさせてくれ映画でした。






 私物をダンボール箱につめて駐車場に向かう主人公


 子供ながらも、オヤジの立場を理解し協力しようとしてくれている息子の気持ちに感動するのでした。
 

 定年後も、また別な勤め先を探そうとする人が多いようですが、大きい企業であろうが、小さい企業であろうが、はたまたどういうポジションであろうが、所詮勤め人(雇われている人)、大差はないような気がします。

 人生、残りの時間は、従前とはまったく違う道を選んでみてはいかがでしょうか。人生、誰かを頼るなら、自分自身を頼るべきなのでしょう。







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