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フィジーでゴルフ partT (2004.01.18)

タイガーウッズをを負かせたビジェイ・シンがフィジーの人間(フィジアン)だということはご存知だろう。しかし彼はインド系フィジアンであり、フィジー人ではない、ということはフィジーの歴史を知らなければ何のことだか分からないだろう。


Photo: Nadi Airport Golf Courseホームページより

フィジーは歴史の一時代、英国に統治された時代があった。その時代に農産物である砂糖きび増産のためにイギリス人がインドから労働者を連れてきた。それが定着して今や4世、5世にもなっている。インド人は、南の島育ちでノンビリとしたフィジアンに比べ、商売も上手。ついには政権まで手にしてしまった。これにおさまらないのは元々この国にいたフィジアン。軍事クーデターでフィジアンの手に政権を奪還した。インド系フィジアンも、しかたないと思いつつ、先行きに絶望感を持った人たちもいた。ビジェイ・シンもその一人だったようで両親を隣国、ニュージランドに移住させてしまった。

元々、国技とも言えるスポーツはラクビー。それに比べるとゴルフはフィジーにおいて、まだまだ金持ちの遊び。そんな背景の中で、ビジェイ・シンの国を捨てたような行動は批判もあったようだ。ゴルフのトッププロは仕事の為に自家用飛行機を持つものも少なくないといわれる程お金持ち。その彼はフィジーに還元することもないのだから、やっかみも大いにあったようだ。

 今回私がプレーしたのは、モキャンボ・ホテル併設の9ホール(次ページ参照)だったが、ビジェイ・シンはここからも近い Nadi Airport Golf Course というところで練習を積んだようだ。ちょうど帰国時に利用した機内備え付けのゴルフ雑誌によれば、「まるで草っ原のようなコース」だそうです。グリーンはアプローチ練習用のグリーンのようで、日本のそれとは整備レベルがかなり違っていたようでした。

ビジェイ・シンはタイガーウッズと仲が悪いと聞いていますが、先行して有名になったタイガーに嫉妬していた部分もあったのでしょう。しかし、成り上がった背景にはこうした"今に見ていろ"といったハングリー精神があってのこと。そうして見れば、どのスポーツでも、トップに立つ人間は少なからずこうした精神的背景が必要なのかもしれないですね。


Photo: Nadi Airport Golf Courseホームページより


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