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514.飛距離を求めるなら軟らかいフレックスがいい?  ・・・ (2023/12/10)  

https://www.alba.co.jp/articles/category/gear/post/1e6js81beyd/ より


 私は、新しいクラブを買う時は、古いクラブは誰かにあげるか、もしくはネットフリマで処分するようにしている。ネットフリマを見てみると私が出品するようなフレックス[R]のドライバーは少なく、多くは[S]だ。確かに若い男性は腕力を持っているとは思うのだが、皆が皆、腕力が高いのかどうか(ヘッドスピードが速いのかどうか)少々疑問になることがある。もしかして、半数の人には[Sシャフト]はオーバースペックなのではないかと思ったりしています。

 そんな疑問を持っていたところに上記のネット記事を見つけました。専門家の意見なので、以下に原文そのままを紹介させて貰います。






 最近はレッスンやクラブフィッティング、メディアやイベントの出演などのお仕事をやらせていただいておりますが、これでも10年ほど前にはドラコン競技なんぞに出ておりましてですね……。お陰様で当時は382ヤードなんていう記録も出させていただきました。私はけっして大柄な方ではなく、ヘッドスピードもむちゃくちゃ速いわけではありません。ドラコン競技に出場するにあたり、効率よく飛ばすためにクラブの研究から始めました。
 
 まずはシャフト選びから始めよう!ってことで、うちのお店にある試打シャフトを既成概念を取っ払って全て打ってみました。その中で一番飛んだシャフトが、なんと手でも曲がるくらい軟らかいフレックスのシャフトだったのです。重さこそ50グラム台ですが、フレックスで言うとレディース(L)よりも柔らかいシャフトでして、まさかコレが自分にとって一番飛ぶシャフトになるとは……っと、非常に驚いた記憶がございます。
 
 実はコレ、みなさんにも当てはまる現象なのです。飛ばそうと思ったらシャフトフレックスは軟らかいほうが、しなり戻りが大きく強くなるので大きな力を出せます。
 
 でも、プロゴルファーやトップアマの方はそういうシャフトを選びませんよね?それはなぜかといいますと、軟らかいシャフトが最大に飛ばせる条件を満たすのは「芯に当たった時のみ」なんです。しなり戻りのタイミングがドンピシャに合うと、本当に飛びます。
 
 シャフトは、ボールを遠くへ飛ばすために必要な横しなりだけではなく、ヘッドが下に垂れる方向、つまり縦方向にもしなります。その現象をヘッドのトゥ側が落ちる動きになるのでトゥダウンと呼ぶのですが、その動きが強くなる軟らかすぎるシャフトを使うとプレーヤーが意図しない縦方向にヘッドが大きく動いてしまうので、芯に当てることが非常に難しくなってしまうのです。

 飛距離を出す第一条件は「芯に当てる」こと。上級者はそれをよく知っているので、ある程度しっかり感のあるシャフトフレックスを前提にモデルを選別しています。
 
 それに軟らかすぎるフレックスはミスヒットにも弱くなります。トゥダウンでヘッドが大きくブレやすいのに加えて、さらにミスヒットしやすくなるのです。言い換えると硬いシャフトは曲がりづらいとも言えます。
 
 ティショットが苦手で曲がり幅の大きいプレーヤーはやや硬めを選ぶと、その曲がり幅を小さくすることができるのです。
 
 最近では、5Xなどシャフトを軽く硬くする、いわゆるカルカタ≠ェ流行っていますが、それは飛ばすためにというよりは、軽さでコントロールを容易にして、硬さでブレを抑えて芯に当てやすくするのが狙いです。カルカタだとシャフトを長尺化できるので、飛ぶという方向にもつなげていけるのです。
 
 みなさんは『自分はヘッドスピードが40チョイくらいだからSかなぁ……?』って漠然とシャフトフレックスを選んだりしてませんか?もちろんそれも目安にはなりますが、飛びを求めるならちょっと軟らかめのシャフト、方向性を重視したいなら硬めのシャフトとを選ぶなど、フレックスを利用すると、さらにあなたのプレースタイルに合わせた使い方ができると思います

 
 関雅史(せき・まさし)/1974年生まれ、東京都出身。PGA公認A級ティーチングプロの資格を持ち、クラブフィッティングも行う。東京・駒込のゴルフスタジオ「ゴルフフィールズ」で活動。




 
<編集後記> 
 ビートタケシが宣伝に出演していたする「リョーマゴルフ」の宣伝をご覧になったことがあるでしょうか?いかにも飛びそうなクラブですよね。ある番組で、巨人軍の原監督が石川遼選手をオーバードライブしたことがあると話していましたが、その時のクラブもリョーマゴルフのドライバーだったようです。

 どれほど素晴らしいクラブなのか、ある時に練習場でやっていた「試打会」で実際に振ってみました。確かに私が持っていたブリヂストンのGRドライバーよりも飛んだのでした。その時の説明としては、(2本試打したうちの)1本目のクラブは硬すぎるので「コレを使ってみてください」と渡されたクラブはシャフトが1本目のものより柔らかいものでした。結果は、こちらの柔らかいシャフトのクラブの方が更に飛距離が出たのでした。

 柔らかめのシャフトでそのしなりを上手く利用することが出来れば、そちらの方が飛距離が出るのだという実感を持ったのでした。




 その後、ある量販店で、リョーマのドライバーが2万円で売りに出されているのを見つけました。で、買ったのか?買わなかったのです(笑)
 理由は、これは最後の武器として取っておこう、と思ったからなんです。つまり一般的なゴルフクラブでどこまでがんばれるか試していきたいと思っているもので。将来それでも限界を感じたら、その時はリョーマゴルフのドライバーを買おうと思っています(笑い)

 ※ その昔指導をして貰ったインストラクターから、「飛距離はお金で買えます」と言われました(笑)。

 ちなみに現在私が使っているのはヤマハのドライバー、以前のブリヂストンGRよりも飛距離が伸びました。感触としては、ヘッドが軽め、シャフト [R] がしっかりとしている印象です。当分これで十分だと思っています。

 ※ ルーキーイヤーですでに2勝した20歳の「神谷そら選手 」。 ティーショットの平均飛距離、260.5ヤード。これは2023JLPGAツアーのナンバーワンなのだそうです。ちなみに使っているのは、RMX VD ドライバー(9.5度)、VENTUS BLACK(長さ44.75インチ、重さ50g台、硬さX、だそうです。 




 


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