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242. 「ゴルフスコアアップの体力作り」  第2回 肩甲骨稼動域拡大 ・・・ (2012/01/15)


 こんな写真、見たことありませんか?石川遼プロは若くて体が柔らかい、ということもありますが、更に努力をして、肩甲骨の稼動域をここまで広げたのだそうです。それがゆえに300ヤードもの飛距離が出せるのでしょうね。

 ※ 余談ですがネットで検索していたら、「こんな説明」を見つけました。

  ちなみに、この肩甲骨の動きが悪くなると腕の付け根、いわゆる肩関節に負担がかかり、肩こりや五十肩など様々な問題の原因になります。石川遼選手には及ばなくとも、肩甲骨を意識して動かすことによって肩こり解消に大きな効果があります。

   「肩甲骨の動きが悪くなると、、、」はとても良く分かります。私の場合、例えば電気ひげそりを持ってひげを剃っていても、たかが髭剃りの重みでも右肩に痛みを感じるのです。こんな具合に、五十肩の後遺症に悩まされている私にとって、この肩甲骨体操はゴルフだけのことでなく、一挙両得かもしれません。



 さて、本日(1/15)はゴルフに大事な肩甲骨の稼動域を広げる体操です。

まずはヨガマットを床に広げ、そこに仰向けに寝てみます。

 手は万歳をする格好で腕を伸ばします。その状態で足を床から浮かしてみます。さて、皆さんはどこまで上げられますか?私は腹筋が弱く、また股関節が硬いもので、全然上げられませんでした。本日のレッスンは、特に足、下半身の運動がテーマでないので、これで一旦終わりです。


次に、立ち上がって肩甲骨の体操に入りましょう。

 まずは両腕をたれ下げた状態で肩、つまり肩甲骨を回してみてください。この場合、恐らくは腕の動きで補足しているでしょう。では、次に「前へ習い」の状態、つまり両腕を前に突き出した状態で、同じように肩を回してください(子供の頃やった機関車ごっこのように)。今度は腕で回転を助けにくいでしょうから、例え動きは小さくとも着実に肩、肩甲骨を動かしているはずです。

 冒頭にもお話ししたように、体の筋肉は連携しています。例えば、背中の筋肉なら、踵から始まってふくらはぎ、太もも、お尻、腰、背中の筋肉、首、後頭部、そしておでこまでが連携しているといわれています。運動を始めた直後は、あちこちの筋肉が硬いので、試しに首も動かしましょう。手のひらで自分の頭を掴み、前へ倒すようにして首の筋を伸ばすのも効果があります。


同じく立ち上がったまま

 次は、肩を前へすぼめて肩甲骨を左右に広げます。同様に、今度は肩を(胸を)広げて肩甲骨をすぼめてみてください。この時もコツは、手をだらりと下げることで、腕に補助をさせない形で、出来るだけ肩(肩甲骨)のみを回して、稼動域を広げてください。
 続いて、両手を左右に広げながら、肩(肩甲骨)を左右に広げてみましょう。気がつきましたか?これってラジオ体操の深呼吸の動作ですよね。ですので、左右に手を広げる時は、手のひらを広げてください。反対に(息を吐く動作の時は)両手を閉じる時は、左右の手の甲と甲が向き合うように肩をすぼめてみてください。

 この動作のように、肩甲骨は、単純に手首を回転させて開いたり、閉じたりするだけでも、運動をさせることが出来るのです。ちょっとした電車の時間待ち、歩いていて信号待ちとなった場合などにも、ちょっと出来そうな体操ですよね。


 さらに肩甲骨の稼動域を広げてみましょう。前回同様、立ち上がった状態です。再び両腕を「前へ習い」状態、両腕を前へ突き出した状態にしてみてください。今度は、片方の腕を前に出したら反対の腕は後ろに引くようにしましょう。この際のポイントは、前に突き出した腕は胸に対して直角を維持し、肩で捻転するようにしてください。また反対の腕はこれに平行にしておいてください。

 (動作を言葉で説明するのは難しいので別な例えでお話ししましょう) パターの動作を思い出してみてください。パットの場合はパターを両手で持っていますので、野球のホームベースの形(五角形)に保持したまま「肩で振れ」といいませんか?前述の動作の場合は、パターを握っているわけではないので五角形にはなりませんが、肩の動かし方は一緒です。
 片方の腕を前に突き出すと同時に、もう一方の腕を引く動作は、パッティングの肩を左右に振る動作と同じになります。これも、肩の稼動域を広げることに役立つとともに、パットの動作がやり易くなるはずです。


今度はマットに横になってみてください

 さて、ストレッチとして、更にこの動作を確かなものにしてみましょう。ヨガマット横向きに寝てください。下になった側の腕は、腕枕に使えばよいでしょう。自由になっている腕は肘を腰につけた状態で(肘を軸に)ウチワで仰ぐような形で前へ、横へと動かしてみましょう。これも肩甲骨の稼動域を広げるのに役立ちます。片方が済んだら、体を回転させて、今度は反対の腕でも同じようにやってみましょう。


引き続き、マットを使います

 四つんばいになってください(この時、腰、ヒザ、足の3点の角度が直角になるようにしてください)。まずは猫のように背中をまるめ、反対に肩をすぼめるようにストレッチしてみてください。この時肩甲骨が左右(脇方向)に広がるよう気をつけながらやってみてください。次は、おへそと胸を床に近づけるようにしてみてください。かなり肩甲骨が背骨を中心にして寄せられるかと思います。これも、肩甲骨の稼動域を広げるのに良いストレッチになります。



それでは最後に面白い実験を。

 本日のレッスンの冒頭にやった動作。仰向きに寝た状態で、手は万歳の状態にして(ヒザは曲げないようにしながら)足を持ち上げてみてください。どうですか、レッスン始めにやったレベルより高くまで上がりませんか?(私は、肩甲骨ストレッチの効果で足がより上がるようになりました)

 先にも説明しましたように、体の筋肉は連携しています。本日のレッスンでは下半身の運動は含まれていないにもかかわらず、肩甲骨を中心にしたストレッチの効果がこうして下半身にも現れたわけです。面白いですね。




<余談>:

 講師は学生時代、野球の選手だったのだとか。どうりで腕やふとももの筋肉が発達していると思いました。この講師が面白いことを言っていました。いわく、(あくまで自分の感覚なのだそうですが)飛ばす人って案外フォローで飛ばしている、と。

 ボールを打つ時、手のひらの動作を思い返してみてください。テークバックでは左甲が上を向いていますが、ボールを打つ瞬間を境に、右手甲が上になってきます。彼の感覚では、遠くへ飛ばすのは、ボールを打つ直前、右手のひらでパチンとボールを叩いてやる感じで打つと飛距離が稼げるのだそうです。

 確かに、高校時代に野球をやっていたという知人の息子さんがゴルフをやってみたいというので(知人はゴルフはしないので)私が「明治神宮外苑ゴルフ練習場」に連れて行った時のことでした。ボール代の安い3階打席で練習をしました。私はドライバーで打ってもネットを越えることはないのですが、彼は7番アイアンで打ってもボールがネットを越えて外へ飛び出してしまったのです。(係りの人がすっ飛んできました。笑)

 彼のスウィングを見てみると、テークバックはとてもコンパクト。しかし、打つ瞬間、パチンという感じで打ち出されたボールはものすごく高速で吹っ飛んでいったのです。やはり何か、ボールにクラブヘッドが当たる瞬間あたりからの動作に飛距離のヒントがありそうですね。本人に聞いたら”腰で打つ”感じなのだそうでした。




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