コーチを受ける意味 (2004.01.03)
有名なプロゴルファーには必ずと言っていいほど、有名なコーチがついています。コーチすること、つまりコーチングの意味はアメリカでは、こう理解されているのだそうです。「会話を重ねることを通して、相手に、目標達成に必要なスキルや知識を備えさせ、目標に向けての行動を促していくプロセス」と。以下はその例です。
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ゴルフ王国アメリカで出会ったコーチング(「コーチングマネジメント」 伊藤守氏著 より)
1週間の滞在期間でコースに出たのはわずか2日間だけ。それ以外は目隠しをしてパターを打ったり、目標に向けて、ボールを打つのではなくクラブを放り投げたり、これまで経験した。
ワークショップの3日目あたりだったでしょうか。ようやくコースに出て、コーチの目の前でボールを打たせて貰えるようになった。そこではナイスショットをしても、ミスショットをしても、コーチがにこにこしながら寄ってきて、こう聞くのだった。
「素晴らしいショットだったね」
「ありがとうございます」
「ところで、どうやってあの素晴らしいショットを打ったんだね?」
「はあ?」
確かにボールを打ったのは自分なのですが、それを言葉にして説明するのは難しいものです。
「とてもいいショットだったけど、再現性がないね」
「確かに」
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「どうやってあんなふうにボールを曲げたんだね?」
「どうやってだなんて、曲げるつもりはなかったんだよ」
「それじゃ、誰が曲げたんだ?」
「それは、私ですが、、」
「では、どうやってあの素晴らしい曲げ方ができたかについて話してよ」
そう言われると、それなりに話し始めることになります。多少やけではありますが。
「打つ前から曲がるようは気がしたし、グリップやスタンスも気になっていたし、コーチがどう思っているかも気になっていたし、頭が混乱していたし、腕も緊張していた」
「そう、それでどんなことを学んだ?」
「混乱している時は、仕切り直しだな」
「そうか、次からは仕切り直せるんだね」
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「打つ瞬間まで何を考えていたんだろう?」
「どこに力を入れていたんだろう?」
「どの瞬間までボールを見ているんだろう?」
コーチの質問は、新しい、そして別の視点を私に与えました。
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以上は、誰かに、というよりは自分自身に言い聞かせているものです。もう少し再現性を考えることが出来たら、私のスコアも確実に上がるはず。今年の目標はこれですね。