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213.ゴルフクラブの真実 ・・・ (2010/07/18)
 
 自動車好きの方ならご存じかもしれませんね。日産スカイラインの産みの親、櫻井眞一郎氏のことを。以前、神奈川テレビ(TVK)の車情報番組「新車情報」の新年番組でだったかと思いますが、その櫻井氏が、司会の三本和彦氏に車作りに関する彼の哲学を問われてこう答えたのを覚えています。「お客様に媚びを売るのではなく、本来自動車とはこういうものであるべきだ、ということを提案したい」、と言っておられた。


 ゴルフクラブ作りの世界で、同様な哲学を感じるのがフォーティーンの創業者でクラブデザイナーの竹林隆光氏。(フォーティーンそのものは2008年9月にダイワ精工の100%子会社になっています

 以前にもこのホームページで、ゴルフ雑誌ALBAから話題を拾って、「ウェッジセッティングの正しい考え方」を紹介しましたが、その時も、私のようなゴルフ初心者が見栄をはって使っていたウェッジのことをガツンと指摘されたような思いでした。

 今回、パーゴルフ新書、竹林隆光氏自身が書いた「ゴルフクラブの真実」を読んでみて、ますます同様な印象を持ちました。詳しくは同書(900円)を買って読んでいただくとして、まずは、私が「なるほど」と思った部分をいくつか紹介したいと思います。


・根拠のないバランス理論

 「本当に厳密にいうと、バランス理論というのはまったく根拠がないんですよ。そもそもバランス理論というのはシャフトが換わったらなにも意味がないんですよ。例えば80gのカーボンシャフトと50gのカーボンシャフトで同じD0にして同じ重さですといっても、それは全然同じ重さではないし、スチールとカーボンを比べたらもっと違います。いまは売るときどうしてもバランスを聞かれてしますので、バランスに合わせてクラブを作るんです」

 書籍や知人から、14本のクラブのバランスを揃えるようにと助言され、いろいろ試行錯誤をしてきましたが、今後のお話しで、よりスッキリしました。


・クラブは総重量あるいはヘッド重量で管理する

 「バランスでクラブを選ぶのはやめましょう、というと皆さん不安になるんです。バランスはまったく無視していいのですが、そうすると拠りどころがなくなってしまって不安になる。でもそんなに不安になることはなくて本来は総重量でクラブを管理するのが一番いいんです。」


・終わりに

 「アマチュアゴルファーのクラブに対する質問は、どれが自分に一番合っていますか?とかどれが一番飛びますか?というようなものが圧倒的に多いんですね。で、不思議に感じるのは、どれが一番スコアが良くなりますか?という質問がまずないんです。」


 私にとって、この本の多数の項目が、この”どれが一番スコアが良くなりますか?”という答えのように思えました。以下に本の目次から、「スコアアップとクラブの関係」のくだりの部分をリストしておきますので、具体的な内容を知って貰うために是非読んでみてください。


第4章 スコアアップとクラブの関係
 ・低重心のドライバーで飛距離アップ
 ・ヘッドスピードの遅い人は長めのドライバー
 ・方向性を安定させたければ高重心
 ・持ち玉を確率するクラブ選び
 ・高いボールで攻める低いボールで攻める
 ・武器になるフェアウェーウッドの条件
 ・ロングアイアンの距離をより正確にやさしく打ちたい
 ・やさしさが実感出来るアイアン
 ・ダフリトップを防ぐ
 ・プロのようなスピンの利いたボールを打ちたい
 ・バンカーの苦手を克服する
 ・パットで狙ったラインにボールを打ち出す
 ・ロングパットの距離感を合わせる



最後に紹介したいのは、この本の第1章の書き出しの部分です。

 ほとんどのゴルファーは「どのクラブが自分に合っているのだろうか」と、そうした発想で「自分にピッタリのクラブ」との新しい出会いに胸をときませているのではないでしょうか?(しかし)昨日と今日では違うし、1番ホールをスタートしたときと、18番ホールでは違います。それどころかハーフを終えて昼食をとっているうちにもう違ってしまうこともあるでしょう。それくらい自分の体調やコンディションというのは移ろいやすく、変わりやすいものなのです。

 そしてさらにいうと、もしあなたが「自分にピッタリのクラブ」というものに本当に出会ったとしたら、もうゴルフを上達してはいけないことになるのです。では、いったい何を拠り所にクラブを選べばいいのかと思われるでしょう。答えはとても簡単で「自分が使いこなせるクラブ」なんですよ。これはもうクラブを選ぶ上では絶対的な条件といっていいでしょう。


 そう言えば、先日訪れた「ダンロップのクラブドクター」でも、自分の力量、年齢から勘案して選んで使っていたXXIOプライムに対して、「まだ早すぎる。もう少し通常モデルのXXIOでやってみてください」とアドバイスされました。20歳代、30歳代から始めたゴルファーならば、50歳も半ばを過ぎれば着実に体力低下がゴルフにも影響してくるのでしょうが、私の場合は、そもそもゴルフを始めた年齢が53歳から。そこから精進すること7年、昨年は年間52ラウンドもした訳ですので、少なくともゴルフについては、そんなに体力低下もなく、むしろ多少なりとも技術面での向上もあったのでしょう。

 足腰の強化という意味でも同様ですが、楽をすれば足腰はむしろ退化します。ゴルフクラブも同様なようで、自分の力量より少し上くらいが丁度良いのかもしれませんね。今しばらくはXXIOレギュラーモデルでゴルフをしてみたいと思います。



<練習後記>  ・・・ (2010/07/18)

 最近、ゴルフ仲間の何人かが、アイアンをフォーティーンに切り替えました。そんな時に書店で出会ったのがこの本でした。クラブ設計者として有名な竹林氏の考えに、しっかりと寄り添ってみたいと思います。(私もフォーティーンのアイアンに換えるか??)





 「M.F.」 さん ・・・  (2010/07/24) New !


こちらのホームページに紹介のあった、竹林隆光氏の「ゴルフクラブの真実」読みました。

納得できる事が多く、この人がデザインしたフォーティーンのクラブだったら大丈夫!と勝手な感想を持ちました。

100m先の狙った所にボールを落とすという奇跡的なことが出来るゴルフクラブには、多くのノウハウとテクノロジーが凝縮されているに違いありません。

やたらにリシャフトなどしない方がよさそうですね。



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