ホーム / 目次 / 前ページ / 次ページ


人はゴルフのみに生きられるか (2003.12.15)

 年明け54歳になるが(私は2月の早生まれ)、同じ会社で時々一緒に飲みに行く人が59歳であるため(当社定年は60歳)、私も定年を意識するようになった。そんな中でゴルフをやっていると、いきおい定年後はゴルフ三昧で行こうか、という思考になってくる。

 私のホームページに紹介するために(私の書籍のページにもある)、東京工業大学名誉教授佐藤拓宋さんの「定年後はゴルフでシングルの腕前をめざそう」や、山口信吾氏の「定年後はイギリスでリンクスゴルフを愉しもう」を読んだのだが、これがいけない。影響を受けやすい私は、「そうだ、これがやりたいことだ」などと思い始めてしまうわけです。

 そんな中、日経新聞14日(日曜)のコラム、人生の四季を書いておられた堀田力氏の「カネは天下の回りもの」・・・ハーフを40でまわる男、は考えさせられるものだった。

 

**********

 その男はパーで上がらないと満足しない人だった。40を超えそうになると、そこでゴルフを止めて帰ってしまうというワガママさである。アマチュアながら、毎日ゴルフをしているから、そこまでの腕になったのだそうだ。

   中略

 友人によれば、彼は四谷に大きなマンションをいくつか所有する大地主なのである。ところが大金持ちであった彼の父親が死ぬ時、遺言で、彼にそれらのマンションを残すに際し、「残した財産で商売をすることは一切許さない。何もせず、マンションの家賃で生活すること」という条件を課した。

   中略

  そういう次第で、彼は、金は入ってくるが、することがない状態に置かれ、ゴルフに熱中した。・・・・・ しかし、突然、死んでしまった。いくら金があっても、使うばかりで、自分が何かを生み出すことのできない人生というのは、身体によくないのかもしれない。

**********

 

 人の行動には3つのステージがあると思っている。How(どうやるか)、what(何をやるか)、そしてwhy(なんの為に)だ。一番大切なのは、最後のwhy、何の為に、だと思っている。これは私自身に言っていることだが、「で、毎日ゴルフやって、それは何の為?」という問いだ。この問いに答えられる"明確な何か"が出てこない限り、ゴルフのみには生きられないのだろうと思っている、ということだ。

 もっとのこの早死にしてしまった方ほどの財産はないので、同じ悩みはまず持つことはなさそうですが。

 


ホーム / 目次 / 前ページ / 次ページ

 

inserted by FC2 system