198. ゲーテッドコミュニティーって何? ・・・
(2009/09/13)
ウィキペディアによれば、「ゲーテッドコミュニティ (Gated community)
とは、車や歩行者の流入を厳格に制限している地域を指す。ゲートや塀を設けたり、警備員を雇っているところもあり、要塞街と呼ばれることもある」。
アメリカで、塀で囲われた住宅地内に住む友人宅を訪問したことがありますが、それの大型判と考えれば良いのだろうか。広い敷地のゴルフ場で、公道から私道に入るところにゲートがあり、関係者以外は中に入れないようになっている。富裕層の人たちが、一般社会とは遮断された空間の中で、プライバシーを保ちながら、自由にゴルフを楽しもうということのようです。(公道ではないので、住宅とゴルフコース間は、ゴルフカートで行き来出来ます) |
|
写真左、東急のゴルフ場の1つ。季美の森ゴルフ倶楽部。住宅部分は東急系列の東急ホームズによるもの。また、Googlマップで見る限り住宅は一般公道からアクセス出来るようですので、ゲーテッドコミュニティとは異なるようです。 |
以下は私(当、ホームページ管理人)が体験した、ゲーテッドコミュニティー2つを紹介します。
.
. |
ブリック・アンド・ゴルフクラブ |
富津ブリストルヒル |
ゴルフ場設計者 |
デズモンド・ミュアヘッド 1924年英国生まれ。 ケンブリッジ大で建築工学、カナダのブリティッシュ・コロンビア大で造園学、オレゴン大で園芸学を学んだ経歴の持ち主。 |
ロドニー・ライト 1974年ジョージア大学でランドスケープ設計の学士取得。1996年ライトゴルフデザインを設立。アジアのリゾートを中心とした作品が多数。 |
コースの特徴 |
デズモンド・ミュアヘッド氏が語るところによれば「私は世界中にゴルフコースを数多く設計したが、その中でもBWCは最も納得のいくコースの一つです。様々な思いをこのコースに込めました」と。 関連写真は「こちら」 プレー感想文は「こちら」にも <私の感想> コースは戦略的で面白く、中上級者が十分楽しめる設計になっている。カートは4人乗りで電磁誘導でもなければ、フェアウェイ乗り入れも出来ない。 |
ウィンターオーバーシーディングによるエバーグリーンは、四季の景観を満喫しながらのプレーを可能にしています。巧みに配された草花や木々の緑は、ダイナミックかつ変化に富んだ風景を創出し美しいコースでプレーする愉しみをさらに高めてくれます。 関連写真は「こちら」 <私の感想> コース途中が切れ、谷を越えないと残りフェアウェーを進めない、などといったものもあった。初級者には少々難易度が高いかも。 2人乗りカートには、高級ナビが装備され、コースの外観から攻略法の説明までしてくれる。 |
住宅部分 |
まずはゴルフ場経営を先行させ、次の計画にこのゲーテッドコミュニティ構想があるようです。 現在、ロッジとキャンピングカーがありますが、順次、本格的な住居を設置しているようです。 たとえば「こんな感じ」 |
富津ブリストルヒル。それは、プライベートゴルフコースを擁する、日本では類を見ないゲーティッド・コミュニティ。 ONE & ONLYを創造哲学に、かつてなかったものを求め、辿り着いたのが、ゴルフコースの中に住まうという、比類のないゴルフ&レジデンスの創造でした。 |
コンセプト |
BWCの憲章抜粋 21世紀の理想のゴルフクラブを目指し、BWCは預託金制度のゴルフ場とは全く異なる株式会員制度による運営方法をとっています。 |
ひとたびそのゲートを通れば誰もが感じる、夢のような場所。ここは、外の世界から切り離されたかのように静まり返る、プライベートゴルフコース。ゲートには24時間セキュリティを完備。安全とともに完璧なプライバシーが守られています。ゴルフコースに住むという理想をめざしてつくられたゲーティッド・コミュニティ、富津ブリストルヒル。かけがえのない場所で、かけがえのない人と時を過ごす。築いたのは、ゴルフを楽しむ理想郷です。 ゲーティッド・コミュニティとは、警備員が配置されたゲートを入り口に設置、外部から敷地内に勝手に侵入できないように管理された住宅地のこと。海外では、高級住宅地や高級ゴルフリゾートに多く特別な安心と安全を求める人々に人気が高いと言われています。日本においては厳しい開発規制や宅地を含む大規模用地確保等の問題もあり、このスケールのものはこれまで実現できませんでした。プライベートゴルフコースを持つ類を見ないゲーティッド・コミュニティとしての希少性がおわかりでしょう。・・・ ホームページより |
セールスポイント |
クラブメンバーは多彩。あるイベントではメンバーでプロの花火師が活躍、パーティーの締めくくりは本格的な花火による演出でした。こんな具合に、メンバーに多彩な方が多く含まれているようで、それらが醸し出す雰囲気は素晴らしい。 |
建築家、デザイナーたちによる、コラボレーション |
私の感想 |
いずれのゴルフ場も、一般のホテルのような豪華なクラブハウスといったものはありません。特にB&Wは、ゴルフバックの積み卸しはすべてセルフ。キャディさんもいません。 しかし駐車場に並ぶ高級外車の列を見るかぎり、メンバーは比較的裕福な方々とお見受けしました。 一番の特徴はゴルフ、プラスアルファーの楽しみをここに見いだしていること。そして女性の参加が多く、パーティーなどでは4割が女性達。つまり、男中心の、またゴルフだけの楽しみではなく、どういう楽しみ方をしたいのかメンバーが中心になって作る、日本では数少ない参加型のゴルフ場なのだと思います。 |
こちらも、一般のゴルフ場のようなクラブハウスの豪華さはありませんでした。(かなりモダンな作りではありますが) こちらはかなり住宅に力が入っているようで、また、1棟づつが豪華仕様で数も少なめ、かつコースの中にまで配置されています。このゴルフ場、かなりレジデンスをコンセプトの中心に置いて考えられている様子。まさに、ゲーテッドコミュニティーという言葉を使った所以でしょう。敷地の中にはテニスからプールまで用意してありました。 エンタテーメント同様、観客の乗り次第で雰囲気はがらりと変わるでしょうから。あとは、居住者をどうゴルフ場の演出者にリード出来るかでしょう。 |
こちらは富津ブリストルヒルの費用関係 |
|
●
宅地価格は、14、329万(422坪)〜4、527万(11坪)だそうです。
● 補足:「ゴルフヴィラ久慈ガーデン」
こちらは「ゴルフヴィラ久慈ガーデン」、会員制ゴルフリゾート。建物を所有するのではなく、利用権を買うイメージ。 なぜここへ言ったかと言えば、有名な「中部銀次郎氏」設計によるゴルフ場だから。彼の死後、所有者も変わり、なごりと言えば、レストランの隅にある資料くらいかも。 それでも、氏の設計したゴルフコースでプレーしてみたくて行ってみました。 |
|
数年前、私がここへ行った際には、コースに面した、しゃれた建物が順次出来上がってきているところでした。今のところ私自身は購入する予定はないものの、どんなものか、一度、体験宿泊してみたいとは思っています。 ※ 前回は、従来からあるホテル(ビジネスホテルっぽい?)に 家内と宿泊し、1泊2日でゴルフを楽しみました。 |
<編集後記> 知人に1級建築士のAさんがいます。そのAさんのアドバイスが1つ。「別荘が持てるゆとりが出来ても、別荘なんて買うんじゃないぞ」でした。ヨーロッパの人たちと違って、日本人の取る休暇は比較的に期間も短いし、まるで別荘を掃除に行くようなもの。結論としては、「別荘を買うお金があったら、そのお金で、あちこちのホテルに泊まった方がいい」でした。
まあ、60代をゴルフ三昧で過ごす前に、もう少しビジネスの世界で走ってみたいと思っている今日この頃ですので、まあこうした心配をすることはなさそうですが。
本日は、贅沢なゴルフライフの例としてご紹介だけしておきます。