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145.レッスン・アゲイン(その5) ・・・ (2007/10/03)

   やはり初心者には、ビジュアライズ(可視化)させてあげることがとても大事なようです。LPGAのレッスンは、それまでのゴルフスクールよりも、レッスンメニューがしっかりしていて、それなりに効果のあるものでした。ただ、習う方の私が、もともと運動神経が良かったわけでもなく、また年齢的なものからか、なかなか体で再現、もしくは習ったことを維持するのが大変でした。

  年齢がいくとともに、自分の体の感覚が脳で把握出来にくくなってくるようです。いわば、自分の運転している車の大きさが正確に把握出来なくなり、今までなら何ということもなかった車庫入れ時などに、塀やシャッターにこすり付けてしまうのに似ています。

  しかもゴルフの場合、やっかいなのが、スウィングが瞬間芸的で、1秒足らずで完了してしまう世界ですから。しかし、年を取って新聞などが読みずらくなったら老眼鏡を使うように、ワイランドゴルフクラブのコンピュータシステムを活用して補助してやれば良いわけです。

 雑誌のコマ落とし写真を見ても、プロのトップの位置を見て、「お〜、さすがこの形になるなんて、、、」と感心しています。つまり、そうしたものを見る目、見方が"ようやく"わかってきた、とも言えそうです。



  

 5回目のレッスンです。過去4回までは、どちらかというとスウィングの「方向」についてのレッスンでした。例えば、肩の高さにフラットにスウィングすると、一番エネルギーのロスが少ない効率的なわけですので、それを繰り返し練習した訳です。

  さて、5回目のレッスンはスウィングの「順番」についてです。
 私のスウィングを見ていたプロが、スウィング時の肩、腰の移動が効率的な動きではないことを指摘してくれました。テークバックでは、肩が回り、それにつれて腰が回りだすべきところを、肩と腰がほぼ一緒に回転を始めてしまっていました。それだけならいいのですが、体全体がボール飛行方向と反対方向にスウェーしてしまっていました。

 

 そこで先生自ら、捻転をする順番を見せてくれました。
 テークバック時、肩から回転が始まり、これ以上回らないところまで来ると、それに引かれて腰が回る。反対にフォローは、腰から動き始めます。肩がボールに対して正面に向く時は、すでに体は正面よりむしろボール飛行方向に向き始めている状態になります。


こちらGOLF WORLD誌(August 2007) 右が正しいスウィングとして紹介されている

 

 

 写真、左が修整前のスウィング。右がティーティングプロの指導で腰からフォローへと回転をしている状態。 

 自分がどうスウェーしているか確認するためには、足元に鏡を置いて、そこに写る自分の頭がほぼ一定の枠の中にあるか、を確認しながらスウィングする。
 最初はクラブを持たず、両肩に手をやってスウィングしてみるほうが良いようだ。

 こちらの写真も同じ。修正前(写真左)と修正後(写真右)と。

 腰から回す感覚が掴めるまでは、右腰に手を置いて、押してやると良いそうだ。

 どのくらい頭が動いてしまっていたかを画面にマーキングして確認してみる。

 写真左は、今までのスウィング。頭1つ分動いていることが分かる。テークバックも、これと同様に後方向にやはり頭1つ分動いているのだ。

 それを補正して、腰からスウィングを始めてみると、移動がだいぶ少なくなった。プロいわく、頭半分くらい動くのは許容範囲だそうです。

 

 

 今回のレッスンで分かった最大のポイントは私の立ち方の問題。写真を見ると分かるように、ボール飛行方向に体が傾いていることが分かる。

 そこで思い出したのが、中部銀次郎の言葉。
「ゴルフにとっていちばん難しいのは"立つ"ことなのである。そんなバカな −−− という人がいるかもしれない。確かに、バカなことに聞こえもするだろうが、実は違うのである。わたしたちはだれでも、ごく自然に立つことが出来る。その限りでは、みな立つ。ところが、いったんクラブを握り、ボールに向かうとなると自然にたてなくなってしまうのだ」
    
 ・・・ 中部銀次郎著(もっと深く、もっと楽しく)より


 均等に立つ練習は家庭でも出来る。ただし、体重計が2つ必要です。体重のかかり方が均等かどうか図ってみると分かるのだそうですが、かなり難しいのだそうです。(ティーティングプロは、プロの研修で体験済みだそうです)

 

 今日のレッスン

  ● ボールを効率よく飛ばすには、効率的な腰の動きが必要。テークバックは肩が十分に回るまで腰の回転はこらえる。
    肩、腰が十分回転し終わったら、フォローは腰から始める。肩がボール正面になった時点では、既に腰はボールの
    飛行方向に向いているくらい腰でリードしていく。

   自宅でも、鏡に向かってスウィングをしてみて、頭が大きく動いていないか確認してみる。
    中部銀次郎は、壁に頭をつけた状態でフルスウィングしてグリップが壁にあたらないかチェックするというが、この方法
    体がスウェーしないスウィングを学ぶにも役にたつ。

   何も手に持たずに両足に均等に体重をかけることが出来ても、いったんクラブを持つと、どうしても傾きが出てきてしまう
    ようだ。ゴルフに関しては、真っすぐ立つことが一番の課題なんですね。

 


 

 <練習(編集)後記>  New ! 「ゴルフで老いる人、若返る人 icon」 斎藤真嗣/著  サンマーク出版  1,470円

  最近読んだのがこの本。面白い話がいろいろ書かれているが、その中でこのレッスンと関連のあるところをご紹介します。それは、背骨や腰に負担をかけない理想のスウィング、について。読んでみると、腰や背骨に無理のこないスウィングと聞くと、現在私が受けているレッスンなどはまさにそれにあたります。

  いままでは必要以上にトップを大きくしていましたが、実際にはクラブを上手に働かせることが出来れば、もっと楽に、もっと強い球を打ち出すことが出来るようになります。また、背骨を軸に、自分ではフラットに回転させていると思っていましたが、今回のティーティングプロの指摘で、意外と複雑なことをしていたことが分かりました。これなども、自分のスウィングに無理がある点がわかれば直しようもあるというもの。

  無理のないゴルフを実現するやり方にもいろいろあると思いますが、その1つとして、今回私が受けているようなレッスンを検討してみると良いでしょう。ちなみに「体験レッスン(無料)・・・要、予約」もあるそうです。

 


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