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確かに「ゴルフは心の格闘技」だった(2003.9.22)

 9月22日(2003年)、ゴルフを始めて2度目のコースへ挑戦。今回のコースは千葉県の館山カントリークラブ。おりしも台風15号が日本へ接近していた。メンバー全員で健保組合の保養所に前泊することにしていた。私は友人に誘われて練習を兼ねてトワイライトをすべく房総半島へ。台風が接近中の房総へと車を進めるが、あまりの雨にトワイライトは断念。その代わり、勝浦に回り、お気に入りの平岡サンバレーゴルフ練習場へ行ってみることに。どしゃぶりの雨の中、事務所横の囲いの中では羊が台風の過ぎるのを待つかのようにじっとしていた。

 日曜日にもかかわらず、激しい雨の為一人しか練習していなかった。練習場なので勿論、屋根はあるが、吹き込む雨に思わずマットを手前に引っ張り込み、そこから練習。友人と二人で練習するも、3籠(150球)でそこそこに引き上げることにした。後になってくやむのだが、この時はドライバーの練習はしていなかった。前回厚木国際に行く前日はメトログリーン東陽町(東陽町)に行ってドライバーを集中的に練習しておいたのに、である。

 21日夜半から朝にかけて、台風が近づいていたとみえ、一晩中中、保養所の建物を通りすぎる風がピューピューと大きな音をたてて、窓やふすままでがカタカタと震えさせていた。22日朝、保養所で朝食をとりながら見る館山湾は、雨こそ収まったものの、防波堤に寄せる波は台風そのもの。これではゴルフは無理かなと思ったものの、保養所の人が聞いてくれた館山カントリークラブの話では、”山ひとつ超えた分いくぶん風もおだやか”だとか。ならばダメもとと館山CCへ行ってみた。なんと波佐間港に面した保養所よりずっと風もおだやか。ヨシとばかりにスタートすることに。

 さてここからが問題なのだ。誰も私のへたくそゴルフの話しなんぞは興味がなかろうと思いますので、細かな解説は省略しますが、簡単に言うとドライバーショットが(前回のコースデビュー時は、経験者よりティーショットのミスが少なかったにもかかわらず、である)ボロボロ。あまりにお粗末なので、途中ロングホールで#3Wで打ってみたら、こちらはまあまあ。どうも朝イチのティーショットのミスが、冷静さを奪い去ってしまったようだ。
 (またフェアウェーウッドもいまいちだった。こちらは後でメンバーの一人、ベテランの菅さんにお聞きすると、フェアウェーの芝が他のコースに比べ伸び加減だったとか。それが理由で素人の私にはフェアウェーウッドが上手くボールを拾えなかったのだろう。実際、キャディーさんに勧められて打った#5アイアンなど、アイアン系はミスは出なかった。)
 

そこで思い出したのは古市プロの本の中の一節だった。「朝イチのティーショットは完璧を望んだらアカン。OBだけは避け、フェアウェイならオンの字、の気持ちがええんです」だった。古市プロいわく、身体がスムースに動かず(ちょっと言い訳をさせてもらうと、しかも台風による残り雨の中でのプレー)に、ミスショットが多くなるんだそうだ。私の場合は、その朝イチティーショットをミスったことで、その後のティーショットにも心理的影響を及ぼし、スコアはボロボロに。後で、メンバーの一人から、「やけに無口だった」と言われてしまった。まさに古市プロが言うところの、「ゴルフは心の格闘技」とは良く言ったものだ。いい勉強になった。

 翌日(23日)、反省と次回(10月10日若洲ゴルフリンクス)のために、羽田ゴルフ練習場に練習に行った。ドライバーを中心に練習したが、基本に忠実に打ってみれば、ほとんどミスなく打てるものだった。ゴルフはメンタルな面が重要なスポーツとはよく言ったものだ。

 

追伸:「シニアのためのスーパーゴルフ塾」(文春ネスコ)より
 

  歳を取ってくると、とかく短気になり、目先のことが見えなくなる。ゴルフをしていても、ちょっとしたミスに腹が立ち、それにこだわりすぎて、楽しいはずのゴルフが、ストレスの原因になっては、何のためにゴルフをしているのかわからない。
               中略

 さらに、この快晴の下、これだけの広大な自然の中を散策できることに喜びを見出すこともできる。スコアとは別に、こんな多彩な楽しみ方をできるスポーツは他にはない。調子の悪い時には、このスコア以外のサムシングを楽しみに来たのだと思えば、どんなスコアでも、そう腹が立たないはずである。

   渡辺 淳一

 


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